トゲのように鋭い葉の先端
少し不自然に反り返る葉
数多く存在するアロカシアの中でも葉の形が特にユニークな「アロカシア スティングレイ」
一度その姿を見たら「私も育ててみたい!」と思う方も多いはず
いざ決心して、株をお迎えしてみたものの、
「育て方が分からない…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
アロカシア スティングレイは、アロカシアの中でも希少な品種のため、栽培の情報が出回っていないのが現状です
アロカシアには4つの管理ポイントがあり、
これをおさえていれば誰でも上手にアロカシアを育てることができます。
そこで今回は、アロカシア スティングレイの上手な管理のポイントを分かりやすく解説していきます。
- アロカシアはサトイモ科の植物
- 直射日光の当たらない明るい場所で管理
- 土は園芸用培土を中心に水はけの良いものを
- 水やり頻度は高め、水切れに注意
- 肥料を与えてさらに生育旺盛に
- 植え替えで鉢のサイズをアップさせる
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 500種類以上の植物栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事と趣味の両面から植物を扱っている経験を活かして詳しく解説していきます!
アロカシア スティングレイとは?
まずは、アロカシアの基本情報を解説します。
アロカシア(Alocasia)は東南アジアを中心に分布するサトイモ科の植物です。
Alocasia属の植物は種類が多く(人間で例えると、苗字のようなもの)、
これらを総称して「アロカシア」と呼んでいます。
ちなみに、Alocasia属は日本語でクワズイモ属と呼ばれています
アロカシアはアジア圏を中心に分布しており、特に熱帯アジアに自生するアロカシアの仲間は、
葉に独特の模様があったり、形がユニークなものが多く、観賞用として人気があります。
今回ご紹介する「アロカシア スティングレイ」は、植物学的には「アロカシア マクロリザ(Alocasia macrorrhiza)」という種類に分類されています
アロカシア スティングレイの最大の特徴は、何といってもトゲのように鋭い形の葉でしょう。
品種名の「スティングレイ(stingray)」は、アカエイのトゲの意味があり、
その姿がアカエイに似ていることから名付けられたと言われています。
ユニークな形の葉は鑑賞価値が高く、観葉植物にピッタリです
最近はお店でも様々なアロカシアが扱われるようになり、少しずつ目にする機会が増えてきました。
その独特の見た目から、
「育ててみたい! けど、育て方が分からない…」と思った方も多いのではないでしょうか。
大丈夫です。
アロカシアの栽培は比較的簡単で、うまく育てれば株を増やすことも可能です!
ここからは、アロカシアの栽培のポイントを1つずつ解説していきます。
アロカシア スティングレイの置き場所
アロカシア スティングレイは、明るい場所を好む植物です。
しかしながら、直射日光に当たると葉焼けを起こしたり、葉が枯れてしまうことがあります
そのため、基本的には屋内の明るい場所で栽培することをおすすめします。
直射日光が当たらない、明るい窓辺などが最も適した場所です
アロカシア スティングレイに適した用土
アロカシアは熱帯圏に分布する植物のため、水分を好みます。
そのため、水持ちの良い用土をベースに使用します。
一般的な園芸用培土は比較的水持ちの良いバランスで配合されているため、これだけでも問題ありません
ですが、アロカシアは土の中に芋(塊茎)ができるため、芋を腐らせないように適度な水はけも必要です。
園芸用培土だけで植え付けを行うと、水はけが悪くなりがちです。
もうひと手間かけるなら、園芸用培土に「赤玉土」などを混ぜ込むと、
水はけが改善され、アロカシアにとって最適な土にすることができます。
園芸用培土:赤玉土(中粒)=7:3くらいが目安です
また、園芸用培土に頼らず、自分で土づくりをする方は、
赤玉土:腐葉土:ひゅうが土=6:3:1の割合での配合がオススメです。
水はけと水持ちのバランスが良く、アロカシアの生育も旺盛になります。
さらに、インテリアとして楽しむなら、植え付け後の土の表面を軽石や化粧砂で覆うと
オシャレさがグッとアップするので、オススメです。
化粧砂を敷けば、水やりの際の「泥はね」も防げるので、一石二鳥です
アロカシアスティングレイの水やりについて
先ほどご説明した通り、アロカシア スティングレイは水を好む植物です。
鉢の中の土は常に湿り気を帯びている状態を維持出来ると良いでしょう
表面の土が乾き始める少し前に水を与えるのがポイントです
環境にもよりますが、2〜3日に1回の頻度で水やりを行います。
ピンと立っていた葉がシナッと曲がってきたら、土が乾燥してきた証拠です。
ここまで乾かしてしまうと、葉にダメージが出てしまうことがあるので、乾燥には注意しましょう。
霧吹きで葉の表面に水を与えると、葉が保湿されシャキッとした状態をキープできます
理想的には毎日、霧吹きで水をかけてあげると、程よい湿度をキープすることができるのでオススメです。
また、2週に1回程度、水やりのタイミングで液肥を与えましょう。
葉のグリーンが濃くなり、生育がさらに旺盛になります。
霧吹きに薄めた液肥を入れ、葉面散布するのもオススメです。
アロカシア スティングレイの肥料
アロカシア スティングレイの施肥について解説します。
アロカシアは日常の水やりだけでは栄養が補えないため、肥料を与える必要があります。
基本的には、水やりのタイミングで徐々に肥料成分が溶け出す「緩効性肥料」というタイプの肥料を置いておくのがオススメです。
緩効性肥料の中でも、プロミックは成分、剤形、コストのバランスが良くオススメです。
プロミックを土の上に置いておけば、水やりのたびに少しずつ肥料成分がアロカシア スティングレイに吸収されます
緩効性肥料を使えば、肥料やりを忘れることがないため、安心です
今回ご紹介した「園芸用培土」には、あらかじめ肥料成分が入っている場合がほとんどです。
そのため、肥料が効いているうちは順調に生育しますが、
そのまま施肥を忘れると次第にアロカシア スティングレイの元気がなくなってしまいます。
アロカシア スティングレイを購入されたばかりの方、植え替えをされた方、どちらも緩効性肥料を置いておくことをオススメします。
また、一歩上のテクニックもご紹介しておきます。
定期的に薄めた液肥を葉にスプレーしてあげると、葉の状態がさらに良くなるため、オススメです。
市販のハイポネックスなどを薄めて使えばOKです
観葉植物全般に使えるテクニックなので、是非試してみてください。
アロカシア スティングレイの植え替えについて
アロカシア スティングレイが順調に生長してくると、株が太く、大きくなっていきます。
そのため、アロカシアの生長に合わせて植え替えを行い、鉢のサイズを大きくする必要があります。
植え替えのタイミングとしては、現在使っている鉢の直径に対して株が半分〜3/4程度を占めるようになる頃が目安です
植え替える鉢は、株の大きさが鉢の直径に対して1/4〜半分位に収まるものを準備しましょう。
植え替えの時期としては、地上部が旺盛に生長する5−7月、9−10月くらいがおすすめです。
鉢が大きすぎると、根腐れを起こして植え替え失敗となる可能性が高まります
鉢と株の大きさのバランスに気をつけて鉢選びをしましょう
植え替えの方法は、現在アロカシアを植えている鉢の周りを軽くたたき、そっと横に倒して株を取り出します。
取り出したアロカシアの根鉢を軽くほぐして、新しい鉢に植え替えます。
植え替えに使う用土は、園芸用培土:赤玉土(中粒)=7:3が適しています
植え替え後は、根がダメージを受けていることもあり、しばらく吸水力が弱まることがあります。
表面に霧吹きなどを行なって、植物体の表面の湿度を高めてあげましょう。
植え替えから1週間くらいが経過し、根に土が馴染んだら肥料を与えます。
まとめ
いかがでしたか?
本日はアロカシア スティングレイの育て方について解説しました。
- アロカシアはサトイモ科の植物
- 土は園芸用培土を中心に水はけの良いものを
- 水やり頻度は高め、水切れに注意
- 肥料を与えてさらに生育旺盛に
- 植え替えで鉢のサイズをアップさせる
アロカシア スティングレイは、ポイントをおさえれば育てやすく、
見た目も非常に良い観葉植物です。
立派に育てて、大きくなったら植え替えをして…
どんどん見栄えの良い株に生長させて楽しみましょう。
この記事が皆さんの観葉植物ライフをさらに充実させるヒントとなれば嬉しいです。