アロカシアの葉が黄色くなる5つの原因と対策を栽培のプロが解説
お気に入りのアロカシアの葉が黄色くなってくると
「このまま枯れてしまうのでは」と不安になりますよね。
実は、アロカシアの葉が黄化する原因はいくつかあります。
原因を理解したうえで対策すれば、再び株を元気な状態に戻すことは十分に可能です。
これまで、いくつかのアロカシアを栽培してきた経験から、アロカシアの葉が黄色くなる原因は、大きく分けて5つあると感じています。
この記事では、
- アロカシアの葉が黄色くなる5つの原因と、症状からの見分け方
- 原因ごとの具体的な対処法と予防策
について、現場での実体験をまじえて解説します。
あなたの株がどのパターンに当てはまるのか、一緒に診断していきましょう!
アロカシアの葉が黄色くなる原因は次の5つ
- 水のやり過ぎによる根腐れ
- 水切れ・乾燥
- 日照不足・強光下での栽培
- ハダニの影響
- 低温による休眠
ただし、一度黄色くなった葉は元には戻らない!
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 500種類以上の植物栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事と趣味の両面から植物を扱っている経験を活かして詳しく解説していきます!
それでは、解説していきます。
まず知っておきたい|黄色くなった葉は緑には戻らない

対処法に入る前に、まず前提を共有します。
一度黄色くなった葉は、残念ながら緑色には戻りません。
葉が黄色くなるのは、光合成を担う色素である「葉緑素(クロロフィル)」が失われた状態で、失われた葉緑素は復活しません。
大切なのは「黄色い葉を治すこと」ではなく、原因を突き止めて、これ以上ほかの葉に広がるのを止めることです。
次の章で、5つの原因を症状から見分けていきます。
アロカシアの葉が黄色くなる5つの原因と見分け方
原因①|水のやりすぎによる「根腐れ」

最も多く、そして最も見落とされがちなのがこの根腐れです。
- 下のほう(古い葉)から黄色くなっていく
- 土がいつまでも乾かず、ジメジメしている
- 株元(地際)を触るとブヨブヨと柔らかい
- 鉢から土が腐ったような(酸っぱい)匂いがする
アロカシアは「水を好む植物」として紹介されることが多いです。
しかし、加湿状態が続くと根が呼吸できなくなり、「根腐れ」の症状になってしまいます。
傷んだ根は水を吸えず、結果として葉が黄色くなります。
- まずは水やりをいったんストップする
- 鉢から株を抜き、根の状態を確認する(黒く変色しブヨブヨした根は傷んでいる)
- 傷んだ根を清潔なハサミで切り取る
- 新しい清潔な土で、一回り大きすぎない鉢に植え替える
- 植え替え後は数日〜1週間ほど水やりを控え、根の回復を待つ
「アロカシア=水好き」を「常に湿らせる」と解釈してしまうのが、現場でも最も多い失敗です。
正しくは「しっかり与え、そのあと表土が乾くのを待つ」のメリハリです。
ただし、休眠期には水を控える必要があります。
詳しくは後述します。
原因②|水切れ・空気の乾燥

根腐れとは逆に、水が足りていない場合も葉は黄色くなります。
- 葉先や葉のフチから黄色〜茶色くなる
- 葉全体に元気がなく、垂れ下がっている
- 土がカラカラに乾いている
- 鉢を持つと明らかに軽い
根腐れと水切れは「葉が垂れる」点が似ているため混同されがちですが、土の状態と株元の硬さで見分けられます。
土が湿っていて株元が柔らかければ根腐れ、
土が乾いて株元がしっかりしていれば水切れの可能性が高いです。
- 土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり水を与える
- アロカシアは空気の乾燥にも弱いため、霧吹きで葉に水をかける「葉水」を習慣にする
- エアコンの風が直接当たる場所は乾燥が進みやすいので避ける
葉水は乾燥対策になるだけでなく、次に紹介するハダニの予防にもつながる、一石二鳥のお手入れです!
原因③|日照不足・直射日光による葉焼け

光の量が適切でないときも、葉は黄色くなります。
日照不足、光の当てすぎ、どちらも葉は黄化します。
- 日照不足:葉全体の色が薄くなり、間延びしながら黄ばむ
- 葉焼け:直射日光が当たった部分だけが、部分的に黄色〜茶色に変色する
これは直射日光に当たり、葉焼けを起こしてしまった葉の写真です。

枯れた部分は、黄色というより茶色に近い感じになります。
光量は十分にあるので、葉焼けしていない部分の葉の色は健康的な緑色です。
逆に、日照不足による葉の黄化は、葉全体が不健康な黄色になります。
アロカシアの自生地は熱帯の林床で、強い直射日光ではなく木漏れ日のような環境です。
そのため、室内なら「レースカーテン越しの明るい場所」くらいの環境がちょうど良いです。
暗すぎる場所では光合成が足りず、葉が黄色くなって落ちていきます。
- 明るい日陰、またはレースカーテン越しの窓辺に移動する
- 真夏の直射日光が当たる窓辺は避ける
- どうしても日当たりが確保できない場合は、植物育成ライトの併用も有効
ほとんどの観葉植物は、健全に生育するために光が必要なのですが、
観葉植物を置きたい場所が、必ずしも光が当たる場所とは限りませんよね。
そんな時に重宝するのが、植物育成ライトです。
植物が健全に生育するために必要な照度は、植物によって大きく異なりますが、
おおよそ1,000〜30,000 lux(ルクス)と言われています。
日陰を好む植物から、日なたを好む植物まで、様々な植物がいます。
しかし、一般的な蛍光灯が点灯している室内の照度は、わずか300ルクス程度です。
これでは、植物が健全に生育することはできません。
ちなみに、南向きの明るい窓辺のレース越しで、5,000〜20,000ルクス程度と言われています。
いかに太陽の光が偉大であるかが分かりますね!
特に冬場は日照時間が短く、他の季節よりも光が弱いため、観葉植物に必要な光が不足しがちです。
こうした低日照の問題を解決してくれるのが植物育成ライトです。
植物の育成に必要な強い光が照射されるライトです
商品によって光の量や質は異なりますが、おおよそ7,000〜30,000ルクスの照度で光を照射してくれます
「観葉植物を育てると、いつも葉が黄色くなって枯れてしまう」
という方は、光の不足が原因で植物が枯れている可能性が高いため、植物育成ライトを使って、光を補ってあげるのがおすすめです。
ライトがあれば、窓からの光のことを気にせずに、好きな場所に観葉植物を置いて楽しむことができるようになります!
上でご紹介したライトは、クリップ式でテーブルなどに挟むことができるので、ダイニングテーブルや台の上に置いた観葉植物の補光にピッタリの照明です。
ライトのお値段と性能はピンからキリまであります。
「植物生育ライトってどんなもの?」と思っている方は、まず上でご紹介したライトがエントリーモデルとしておすすめです。
原因④|害虫(ハダニ・カイガラムシ)

ある意味、一番危険なのが害虫の被害です。
放置すれば、アロカシアはもちろん、付近の植物も枯死する可能性があります。
葉の汁を吸う害虫がつくと、その被害として葉が黄色くなります。
特にアロカシアで多いのが「ハダニ」です。
- 葉の表面に白い斑点や、かすれたような傷が出る
- 葉の裏に細かい虫や、クモの巣のような糸が見える
- 葉のツヤがなくなり、全体的にくすむ
ハダニはクモの仲間で、植物の葉を吸汁し、凄まじいスピードで増殖する害虫です。
吸汁された植物は、次第に衰弱し、葉が黄化したり、枯れてしまったりすることもあります。
ハダニは乾燥した環境を好むため、暖房で乾燥しがちな冬の室内で大発生しやすいのが厄介なところです。
- 見つけたら、まずシャワーや濡れ布巾で葉の表裏を洗い流す
- 日頃から葉水をして葉裏を湿らせ、ハダニがつきにくい環境にする
- 数が多い場合は、観葉植物用の殺虫剤・殺ダニ剤を使う
放置すると危険な害虫なので、農薬について、少し補足説明しておきます。
農薬には様々な系統があるのですが、その系統の中に「殺ダニ剤」という、ダニを退治することに特化した農薬があります。
市販で購入できる殺ダニ剤で最もおすすめなのは、「コロマイト」という農薬です
コロマイトは殺ダニ剤の一種で、ダニに対して非常に効果が高い農薬です。
業務でも使用できるレベルで、私もハダニが発生したときに最もよく使う農薬の一つです。
このコロマイトに含まれる殺ダニ成分の「ミルベメクチン」は微生物が生産する天然成分で、使用しても「有機栽培」と表示できる農薬とされています
非常に効果が高く、有機栽培にも配慮されている数少ない農薬です。
ホームセンターなどで販売されている一般的な殺虫剤でもハダニに対して一定の効果があります。
市販の殺虫スプレーであれば、「ベニカXファインスプレー」がおすすめです。
効果がダニ類に限定されている「コロマイト」に対して、「ベニカXファインスプレー」は非常に広い範囲の虫に効果のある薬剤です。
この薬剤の中に入っている「フェンプロパトリン」という成分はハダニを含む様々な害虫に効果があります。
「ベニカXファインスプレー」は殺菌成分も含まれているため病気にも効果があり、家庭に1本あると便利な農薬です。
「農薬は効果があるのは分かっているけれど、あまり使いたくない…」
という方も多くいらっしゃると思います。
そんな方には、効果は化学性の農薬に劣りますが、100%食品成分だけで出来ている殺虫・殺菌剤が販売されています
「ベニカ マイルドスプレー」は、化学殺虫成分を使っていないため、有機栽培をされている方やお子さんがいらっしゃる方でも安心してお使いいただけます。
- ダニの治療に特化した「殺ダニ剤」
- 色々な害虫に効果のある「一般的な殺虫剤」
- 安全性の高い「有機農薬」
3タイプの中からご自身の考えに一番合っている農薬を選んで、ハダニの発生している植物に散布しましょう。
原因⑤|寒さ・休眠による生理的な黄化

最後は、必ずしも「異常」ではないパターンです。
アロカシアは熱帯生まれの植物なので寒さに弱く、気温が下がると活動を緩めて休眠に入ります。
休眠に入ると、下葉が黄色くなって落ちることがありますが、これは株が冬を越すための自然な生理現象である場合が多いです。
- 気温の低下(おおむね10〜15℃以下)で葉が黄色くなってくる
- 下葉から順に、ゆっくり黄色くなって落ちる
- 株元はしっかりしている(硬い)
- 水やりは控えめにする(休眠中は水をあまり必要としない)
- 最低でも10℃以上、できれば15℃以上を保てる場所に置く
- 窓際は夜間に冷え込むため、夜は部屋の中央側へ移動する
地上部がすべて枯れても、株元の塊茎(かいけい)が生きていれば、春に再び芽吹く(休眠打破する)可能性は十分にあります。
慌てて処分しないであげてください!
アロカシアは、低温がトリガー(引き金)となり、休眠に入る植物です。
そのため、日本では冬の室温低下により休眠に入るケースが多いです。
一度休眠に入ったら、春までは水やりの頻度を落として管理しましょう。
生存しているアロカシアは、春になると、先端の芽が動いてきます。
これは休眠が明けるサインです。
ここから温度を上げていくと、葉を展開してくれます。
ただ、春の穏やかな暖かさでは、完全に休眠打破されないことが多いため、保温できる設備があると、早く、確実に休眠打破することができます。
観葉植物の冬越しや休眠打破には、簡易の温室があると便利です。
現代では、非常にコンパクトなビニールハウスが比較的安価に販売されています。
リビングの窓際や屋外に置いて、ビニールを閉めておけば、ハウス内は高い温度になります。
この中に葉が展開し始めたアロカシアを入れておけば、スムーズに休眠打破させることができます。
冬越しが難しい花木の鉢や、春先の野菜苗の育苗などにも使えるので、とても便利です!
ただし、夏場はハウス内が高温になるため、使用する場合は十分注意してください。
【保存版】原因の切り分けフローチャート

「結局うちの株はどれ?」と迷ったときのために、症状から原因を絞り込める早見表をまとめました。

迷ったら、まずは「土の状態」と「株元の硬さ」を確認するのがポイントです。
黄色くなった葉は切るべき?切り方の正解

「黄色くなった葉は切ったほうがいいの?」というご質問をよくいただきます。
判断の目安は以下の通りです。
- 葉全体が黄色くなった→ 元に戻らないので、葉の付け根から切り取ってOK
- 一部だけ黄色い/まだ緑が多く残っている→ わずかでも光合成をしてくれるので、無理に切らず様子を見る
切るときは、清潔なハサミを使い、株元の付け根から切り取ります。
雑菌の侵入を防ぐため、ハサミは事前にアルコールなどで拭いておくと安心です。
ハサミは切れ味の良いものを使いましょう。
断面が綺麗なほど、雑菌の侵入リスクを減らすことができます。
先の鋭い剪定鋏を1本持っておくと、観葉植物のお手入れがとても楽になります。
中でも、岡恒の剪定鋏は非常に質が高いので、おすすめです。
もう黄色くさせない|再発を防ぐ管理のコツ

原因に対処できたら、最後は再発を防ぐための日々の管理です。季節ごとのチェックリストにまとめました。
- 土の表面が乾いたら、たっぷり水やり
- レースカーテン越しの明るい場所に置く
- こまめに葉水をしてハダニを予防
- 1〜2年に一度、春に植え替えて根詰まりを防ぐ
- 水やりは控えめに(土がしっかり乾いてから)
- 10℃以上、できれば15℃以上を保つ
- 夜間の窓際の冷え込みに注意
- 暖房による乾燥対策で葉水を継続
定期的な植え替えは、土の保水性・排水性のバランスを整え、黄化の予防にもつながる大切なお手入れです。
よくある質問(FAQ)
Q. 葉が1枚だけ黄色いのですが、病気ですか?
A. 古い下葉が1枚黄色くなる程度なら、葉の世代交代による自然な現象であることが多く、心配いりません。複数枚に広がる場合は、本記事の5つの原因を確認してみてください。
Q. 黄色くなった葉は放置しても大丈夫ですか?
A. 見栄えの問題と、まれに弱った葉に害虫がつくことを考えると、付け根から切り取るのがおすすめです。緑の葉は残しましょう。
Q. 冬に葉が全部落ちてしまいました。枯れたのでしょうか?
A. 寒さで休眠し、地上部を落としているだけの可能性があります。株元の塊茎が硬くしっかりしていれば、春に芽吹くことがあるので、水を控えて暖かく見守ってください。
Q. 葉が黄色くなると同時に垂れてくるのはなぜ?
A. 根腐れ(過湿)か水切れが起きており、根から水が吸えていない状態が考えられます。土が湿っていれば根腐れ、乾いていれば水切れと見分けられます。
まとめ|原因を見分ければアロカシアは立て直せる

いかがでしたか?
アロカシアの葉が黄色くなる原因を、あらためて整理します。
- 水のやりすぎによる根腐れ(土が湿る・株元がブヨブヨ)
- 水切れ・乾燥(土がカラカラ・葉が垂れる)
- 日照不足・葉焼け(色あせ、または部分的な変色)
- 害虫(ハダニ等)(葉裏のかすり傷・斑点)
- 寒さ・休眠(冬に下葉から落ちる)
迷ったときは、まず「土の状態」と「株元の硬さ」を確認するのが診断の第一歩です。
黄色い葉そのものは戻りませんが、原因さえ突き止めれば、アロカシアはまた元気な新芽を出してくれます。
焦らず、一つずつ確認していきましょう!
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