- 初めて挿し木をするときに必要なものを知りたい
- 挿し木の大まかな流れを知りたい
そんな方におすすめの記事です。
「挿し木」とは、植物の枝や茎の一部を切り取って土に挿して根を出させることで、植物を増やすガーデニングのテクニックです。
挿し木を使えば、お気に入りの植物をたくさん増やすことができます。ですが…
という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
挿し木はほんの少しの道具さえ揃えれば誰でも簡単に始めることができます!
本日は挿し木初心者が「これさえ揃えれば挿し木がスタートできる!」
という「挿し木に必要なアイテム」をご紹介していきます。
また、そのアイテムがどのような作業に活用されるのかも解説していきます。
挿し木に必要なアイテムはこれだけ!
- ハサミ
- 用土(鉢・容器)
- 発根促進剤
- ビニール袋・霧吹き
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 仕事では年間に百万本以上の挿し木を扱っていた
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事と趣味の両面から植物を触っている経験を活かして植物の正しい知識を発信します。
挿し木に必要なもの① ハサミ
まずは挿し木をするために、植物をカットして「挿し穂」と呼ばれるものを作ります。
「挿し穂」とは、挿し木をするために調製した枝や茎のことを指します。
挿し木は適当に枝や茎を切って土に挿すだけではなかなか成功しません。
植物から枝や茎を切り取ったら、葉の枚数を調節したり、切り口をきれいに切り揃える必要があります。
これが「調製」です。
きっちりと調製して挿し木ができる状態になった枝や茎こそが「挿し穂」です。
まずは、きれいな挿し穂を作るために切れ味の良い園芸用ハサミを用意しましょう
切れ味の良い園芸用のハサミで茎をカットすると、きれいな挿し穂を作ることができます。
この園芸用のハサミは、緑の茎を切るのに適しています。
太めの木の枝から挿し穂を作るときは剪定鋏を用意します。
岡恒のハサミは切れ味が良くプロも使う剪定バサミです。
私も仕事や趣味のガーデニングで愛用しています
初めて使う方は、その使い心地の良さに驚くのではないかと思います。
家に樹木を植えている方は、1本持っておくと剪定にも使えてとても便利なハサミです。
挿し穂の調整方法
- 切り口の断面を斜めにカットして表面積を大きくする
これは少しでも根を出させる面積を広げるための工夫です。
- 余分な葉を取り除く
植物からカットしたばかりの茎にはたくさんの葉がついています。
用土に挿す部分に葉がついていると腐敗の原因になるため、下の方の葉は全て取り除きましょう。
写真のように残りの葉を半分程度の大きさにカットします
これは植物から余分な水分を蒸発させる面積を極力少なくするためのテクニックです
挿し木に必要なもの② 用土(容器・鉢)
挿し穂が完成したら、挿し木をするための土を用意します。
挿し木に使う用土は腐敗を防ぐため、必ず清潔な新しい土を使います
挿し木に使う土は肥料成分の入っていない土を使いましょう
「赤玉土」「バーミキュライト」「鹿沼土」「ひゅうが土」などがおすすめです
市販の園芸用培土には初めから肥料が入っている商品が多いため、避けた方が無難です。
お好みの容器・鉢も用意しておきましょう。
挿し木に必要なもの③発根促進剤
挿し木の成功率をアップさせるために、発根促進剤を使ってみましょう。
発根促進剤は挿し穂の切り口に塗ることで、根を出やすくさせる薬剤です
絶対に必要というわけではありませんが、価格も安く、簡単に手に入るので使用することをおすすめします
様々な商品がありますが、中でも「ルートン」はコストパフォーマンスが高くおすすめです。
だいたい1本200~500円程度で購入することができます。
【使い方】
挿し木をする前に、挿し穂の切り口に白い粉状の薬剤をまんべんなくまぶして使います
特別な作業もなく手間もかからないため、初心者の方でも簡単に使うことができます
【効果】
これまでルートンを使って何万本も挿し木をしていますが、ルートンを使用しない場合に比べて発根率が上がり、発根するまでの期間が短くなる傾向があります
また、根の量も若干増える傾向があります
根拠となるデータは以下の記事に掲載しています。
▼ルートンについて詳しくまとめた記事を用意していますので、宜しければご覧ください
挿し木に必要なもの④ビニール袋・霧吹き
- 挿し穂の調整をして
- 用土を準備して
- 発根促進剤を塗ったら
いよいよ挿し木をします。
楊枝や割りばしなどで土に軽く穴を開けて「挿し穴」を作ってあげると、切り口が傷つくことなくきれいに挿し木ができます。
挿し木が終わったら、鉢ごとビニール袋で覆うことをおすすめします
挿し穂は根が出るまで水を吸い上げる力がほとんどありません。
ほとんどの植物は土に水をあげるだけでは、すぐにしおれてしまいます。
(水に挿しておくだけで発根する植物もあります)
できるだけ植物体の水分を蒸発させないように、挿し穂を「保湿」してあげる必要があります。
ビニール袋で鉢全体を覆ってあげることで、外の空気を遮断して非常に高い湿度の空間を作り出すことができます
ビニール袋を使うことで、挿し木の成功率がグーンと上がります。
園芸の世界では「密閉挿し」という名前で呼ばれるテクニックです。
ぜひ実践してみてください。
- 挿し木の水やりについては、土には多く水をかける必要はありません。
根は程よく空気を含んでいる土を好みます。
土は水びたしにせず、程よい湿気を保つ程度で十分です。
むしろ、身体の表面から水を失わないように、挿し穂の葉を常に湿らせておくことが大切です。
葉の表面が乾かないように、ビニール袋で覆いながら霧吹きを使って葉に水をかけてあげれば、初心者の方でも挿し木を成功させることができます
▼ビニール袋を使った挿し木の方法をまとめた記事も用意しています
まとめ
いかがでしたか?
本日は「挿し木に必要なアイテム」と「挿し木の手順」を解説しました。
挿し木に必要なアイテムはこれだけ!
- ハサミ
- 用土(鉢・容器)
- 発根促進剤
- ビニール袋・霧吹き
これらのアイテムさえ揃えれば、すぐに成功率の高い挿し木が始められます。
▼さらに挿し木の成功率をアップさせる方法はこちら
挿し木ライフをスタートさせて、お気に入りの植物を増やしましょう!
▼ガーデニングに役立つ様々な知識を記事にしています
ご興味のある方は、「ガーデニングの教科書」の記事たちをチェックしてみてください!
それでは、また次のお部屋でお会いしましょう。
挿し木って名前は聞いたことがあるけど、どうやって始めたら良いか分からない