ドリミオプシスマクラータをお迎えしたけど、育て方がわからない!
株を増やしたり、植え替えたりできるの?
そんな疑問にお答えする記事です。
鮮やかな緑の葉の表面に茶色の斑点模様が入る珍しい植物 「ドリミオプシス マクラータ」
その姿を見たら「私も育ててみたい!」と思う方も多いはずです
そして、いざ!
株をお迎えしてみたものの…
「育て方がイマイチ分からない」という方も多いのではないでしょうか。
ドリミオプシス マクラータは、まだまだ流通量が少ないため、栽培情報が出回っていないのが現状です
そこで、今回は、ドリミオプシス マクラータの育て方を分かりやすく解説していきます。
- ドリミオプシス マクラータは球根植物
- 春〜秋の生育期と冬の休眠期がある
- 生育期は水やり、休眠期は水やりをストップ
- 分球による増殖が可能
- 植え替えや増殖は休眠期がベスト
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 500種類以上の植物栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事と趣味の両面から植物を扱っている経験を活かして詳しく解説していきます!
ドリミオプシス マクラータとは?
ドリミオプシス マクラータ(Drimiopsis maculata)は南アフリカ原産の球根植物です。
現在の分類体系(APG分類)では、キジカクシ科に属する植物です。
最大の特徴は、展開する葉の表面に斑点模様が浮かび上がることです。
学名のマクラータ(maculata)は、ラテン語で「斑点のある」という意味です
珍しい観葉植物好きの方にはたまらない見た目ではないでしょうか。
肝心の栽培についてですが、
ドリミオプシス マクラータの栽培は比較的簡単です
いくつかのポイントを意識しておけば、誰でも問題なく栽培できます
原産地の南アフリカには雨季と乾季があり、日本に比べて降水量のメリハリが顕著です。
現地でのドリミオプシス マクラータは、雨季=生長期、乾季=休眠期となるため、
日本で栽培する場合でも、水分のコントロールが重要となります。
したがって、この植物は任意のタイミングで水やりのコントロールができる屋内で育てるのがオススメです
天候に左右される戸外で作りこなすのは難しいです
- ドリミオプシス マクラータは、暑さには比較的強く、日本においては春から秋にかけて旺盛に生育します
- 冬が近づき、気温が低下してくると、屋内の温度にもよりますが、葉を落とし休眠することがあります(屋外や、寒い部屋ではほぼ間違いなく休眠します)
次の項からは、ドリミオプシス マクラータの栽培ポイントを解説していきます。
用土
ドリミオプシス マクラータに適した用土を解説していきます。
基本的には球根を腐らせないように、水はけの良い土で管理することが重要です。
水はけの良い土は、「赤玉土(小粒)」と「ひゅうが土」を8:2の割合で配合したものがオススメです
この土を使えば、水やりをした後でもサッと水が抜け、球根が過湿になる心配はありません
順調に生育すれば、1年で球根が一回り大きくなり、分球もみられます。
ですので、現在の株(球根)の大きさより少し大きめの鉢を選びましょう。
大きすぎる鉢を用いると、「鉢の中の水>植物の水吸い上げ量」となり、過湿の原因に!
また、植え付けの際には、鉢の8〜9割程度の高さまで土を入れることがポイントです。
残り1〜2割の空間は「ウォータースペース」と言って、水やりをした時の水が一時的にたまる大事なスペースです
植物を植え付ける時には、必ずウォータースペースを確保しましょう。
水はけの良い土を使って少し大きめの鉢にドリミオプシス マクラータを植え付ければ、準備は完了です。
栽培環境
ドリミオプシス マクラータは、直射日光の当たらない、明るい場所で栽培することをオススメします。
葉の色が濃い緑で、葉が大きくツヤのある状態をキープ出来ていれば、その場所が栽培に適しています
健全な葉の状態が維持できると、チャームポイントの斑点の色も濃くなってきます。
一方で、葉が黄色く、フニャフニャと柔らかい状態であれば、光が足りていない可能性が高いです。
窓際に移動させるなど、少しでも明るい場所へ移動させましょう。
我が家では、昼間はレースのカーテンの外側の窓際(屋内です)に鉢を出して光を当てて管理しています
水やり
ドリミオプシス マクラータの水やりについて解説します。
基本的に、春〜秋の生育期には土を乾かさないようにたっぷりと与えます。
表面の土が白っぽく乾いてきた頃が水やりのタイミングです
また、水やりをする時は、鉢の底から水が出るまでしっかりと与えましょう。
水はけの良い土を使っているため、根腐れの心配はありません
冬場に休眠せず、地上部が残っている場合はそのまま継続して水やりを行います。
冬の室内は暖房などの影響で乾燥しやすいため、鉢の中の状態に注意しましょう。
地上部がなくなり、休眠に入った場合は水やりを中断して土を乾燥状態にしておきます。
春に緑の新芽が確認できたら水やりを再開します。
肥料
ドリミオプシス マクラータの施肥について解説します。
今回の植え付けで準備した、水はけの良い土(赤玉土+ひゅうが土)には肥料成分が入っていません。
日常の水やりだけでは栄養が補えないため、肥料を与える必要があります。
基本的には、水やりのタイミングで徐々に肥料成分が溶け出す「緩効性肥料」というタイプの肥料を置いておくのがオススメです
プロミックを土の上に置いておけば、水やりのたびに少しずつ肥料成分がドリミオプシス マクラータに吸収されます。
緩効性肥料を使えば、肥料やりを忘れることがないため、安心です。
休眠期に入った場合、水やりをストップした時点で肥料やりもストップします
また、一歩上のテクニックもご紹介しておきます。
定期的に薄めた液肥を葉にスプレーしてあげると、葉の状態がさらに良くなるため、オススメです。
液肥は市販のハイポネックスなどで大丈夫です。
観葉植物全般に使えるテクニックなので、是非試してみてください
開花
ドリミオプシス マクラータは4〜5月にかけて白または緑色の花穂が上がり、開花が見られます。
開花後も問題なく生育は継続しますが、株に余分な負担をかけないように、
適度なタイミングで花茎をカットしましょう。
株分け、植え替え
ドリミオプシス マクラータの株分け、植え替えについて解説します。
基本的には地上部のない休眠期に球根を掘り上げ、株分けや植え替えを行います。
球根植物のドリミオプシス マクラータは、順調に生育すると、1年で分球がみられます。
分球とは、1つの球根が2つ以上に自然に分割し、それぞれが個別の個体として生長する球根植物の持つ特性です
上の写真では、手前の球根が分球しています
植え付けた時よりも球根の数が多くなっている場合は、球根が分球している証拠です。
分球した球根を掘り上げ、別の鉢に植え付けることで、ドリミオプシス マクラータを増殖させることができます。
植え付け・植え替え作業は、基本的に地上部のない休眠期に行います
冬場に休眠がみられず、地上部が枯れない場合は、新芽が出て生育がリスタートされる初春に植え替えを行います。
休眠について
ドリミオプシス マクラータの休眠について解説します。
前述の通り、ドリミオプシス マクラータは南アフリカ原産の球根植物で、現地では乾季となる冬に休眠する植物です。
日本においても、春〜秋にかけて旺盛に生長し、冬場に気温が低下すると休眠する可能性があります
ただし、屋内の暖かい場所で管理すると休眠せずに生育を続けることもあります。
この場合は、通常の栽培管理を継続することで、翌年以降も地上部を楽しむことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか
今回はドリミオプシス マクラータの育て方を解説しました。
- ドリミオプシス マクラータは球根植物
- 春〜秋の生育期と冬の休眠期がある
- 生育期は水やり、休眠期は水やりをストップ
- 分球による増殖が可能
- 植え替えや増殖は休眠期がベスト
ドリミオプシス マクラータの栽培は、ポイントをおさえれば難しくありません。
この記事が皆さんの観葉植物栽培の参考になれば幸いです。