そんな疑問にお答えする記事です。
- キュウリは苗を植え付けて、ぐんぐんとつるを伸ばして生長する植物です。
- 水、肥料の管理とツルの管理がキュウリ栽培のポイントです。
本日はキュウリの栽培ポイントを整理してご紹介していきます。
- キュウリの栽培期間は5~9月まで 生育が速く旺盛な植物
- 苗からの栽培がおすすめ
- 植え付けは鉢(プランター)、地植え どちらでもOK
- 栽培のポイント①「水と肥料を切らさないこと」
- 病害虫の対策も大切(有機資材での対策例あり)
- 栽培のポイント②「つるの管理」(解説あり)
- キュウリは受粉しなくてOK!
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
元気なキュウリを育てるポイントを順番に解説していきます。
キュウリの栽培期間は6~9月 管理は短期集中!
キュウリといえば夏野菜の王道!
キュウリは春に種をまき、夏に実が着きライフサイクルが終了する「春まき一年草」の植物です。
一年草、多年草などのことをもっとお勉強してみたい方はこちらをご覧ください。
栽培期間は気温が高くなり始める「初夏」から、気温が下がり始める「晩夏」までがメインです
栽培期間が短い分、生育スピードがとても速い植物です。
キュウリは苗からの栽培がおすすめ
キュウリは種から育てることもできます。
5月頃に苗を植え付けたいので、種まきの適期は3~4月です
しかし、キュウリの発芽適温は25~30℃近くで、
その時期の外の気温では発芽しません
何らかの方法で苗床を加温する必要があります。
これは少しテクニックが必要なので、この記事では苗からの栽培をおすすめします。
苗を選ぶときは「接ぎ木苗」と書かれているものを選ぶようにしましょう
こんなイメージです。
接ぎ木は、「穂木」と「台木」と呼ばれる別々の性質を持つ植物をつなぎ合わせることで、お互いのメリットを活かした1つの植物を作り出すテクニックです
接ぎ木をすることで「根張りが良い」「病気に強い」などの様々なメリットを得ることができます。
苗を買うとき、ほんの少しだけ高いですが、「接ぎ木苗」と書かれているものを購入するのがおすすめです。
ちなみにキュウリはカボチャなどを台木として使っています。
キュウリの植え付け
キュウリは鉢(プランター)、地植えどちらでも栽培できます。
キュウリは寒さが苦手なので、春の朝晩の冷え込みがなくなる5月頃に苗を植え付けます。
株は大きくなるので、鉢であれば6~7号(直径18~21cm)、地植えであれば50~60cm間隔で植え付けます
用土は市販の園芸用培土(野菜の土)で問題ありません。
水を好む植物なので、柔らかくて水持ちの良い土を選びます。
キュウリの水やり
キュウリを育てるうえで、一番大切なポイントは「水管理」です。
5月下旬くらいから気温が上がってくると、キュウリのつるが急生長します。
ここからは水の消費量がグーンと増えるので、水切れを起こさないように、水やりの量も頻度も上げていきます。
特に夏場はすぐに乾燥して水切れを起こしやすくなります。
水切れを起こすとすぐにしおれてしまうので、「少し多め」を意識して、夏場の暑い日は1日2回を目安に水やりをしていきましょう
キュウリの肥料やり
キュウリは生長のスピードが速いため、肥料の効果を切らさないようにすることも大切です。
ゆっくりと長い期間効果が続く緩効性肥料を使うと管理がとても楽になります。
プロミックは緩効性肥料の代表選手です。
- 栽培期間中は緩効性肥料を置いておくと、じわじわと肥料の効果が出続けるので、必ず置いておきましょう
- つるが伸び、花が咲いてきたらすぐに効果の出る液肥を2週間に1回くらいの頻度で緩効性肥料と組み合わせて使ってあげると、よりスムーズに生長していきます。
キュウリの仕立て方
- キュウリは基本的に1本のつる(親づる)をグニャグニャと伸ばし続けて生長していきます。
- つるの全長は2m以上になります。
そのため、長いつるを這わせるための仕掛けを作って栽培していきます。
支柱やネットを使ってキュウリのつるを誘引
キュウリのつるが上方向に登っていくように、支柱を設置するのが一般的です。
- 二本の支柱をクロスさせたり
- 三本の支柱をピラミッド型に組んだり
- アサガオの栽培のように真っ直ぐ支柱を打ち込んで、行灯(あんどん)仕立てにしたり
いずれの方法も、支柱の周りにつるがグルグルと巻き付くように麻ひもなどで誘引していきます。
鉢栽培でも支柱の長さは1.5mくらいあった方が、生育も良く、良いつるが伸びてきます。
また、畑で栽培されている方は、両サイドに支柱を打って、支柱の間に「キュウリネット」を張る仕立て方が一般的です。
ご自身の栽培環境と相談をしながら、支柱を立ててみましょう。
余談ですが
- 支柱と茎の結び方は必ずひもを「8の字」にして結んであげます
- 8の字結びにすることで、支柱と茎がこすれて傷ついたり、茎が必要以上に締め付けられるのを防ぐことができます
キュウリのつるの管理
親づるを伸ばしていくと、葉の付け根からわき芽のような「子づる」が出てきます。
全ての子づるを際限なく伸ばしてしまうと、あっという間に葉やつるが生い茂り、手に負えなくなってしまいます。
- 親づるの葉が5枚になるまでは、わき芽(子づる)は全て除去
- それ以降の子づるは雌花が1つ+雌花の先に葉が2枚出たら先端をカット
1つの子づるにキュウリは1~2本しか着かないように管理しましょう。
- 親づるを伸ばし続けて子づるが出るのを待ち
- 子づるが出てきたら雌花+葉が2枚出るまで待って
- 葉が2枚出たら子づるの先端をカット!
以降、①~③の繰り返しです。
これがキュウリの基本的な仕立て方です。
つるが安定して生長するまでは摘果・摘花が必要
植物体がまだ小さいうちにたくさんの花や実を着けてしまうと、余分なエネルギーを消耗してしまい、植物の生長に必要なエネルギーが不足してしまいます。
その後の生長のために、親づるから7~8枚くらい葉が出るまでの花や実は全て除去するのがおすすめです
キュウリは単為結果性 受粉はしなくてもOK!
キュウリの雌花についているキュウリの赤ちゃん(子房といいます)は、受粉をしなくても大きくなる性質を持っています。
この性質を単為結果性(たんいけっかせい)といいます。
要するにオスは「いらない子」です。
代わりに、キュウリの中に入っているタネのようなものは、受精していないので種としては機能しません。
種を採りたいという方は、しっかり受粉させたキュウリを育てる必要があります。
キュウリの病害虫対策
キュウリはウリハムシやハダニなどの害虫がつきやすく、うどんこ病などの病気も発生しやすい植物です。
そう思われている方がほとんどではないでしょうか?
我が家でも野菜をいくつも育てていますが、農薬は使わないようにしています。
農薬ほど鋭い効果を発揮するわけではありませんが、我が家では「ニームオイル」と市販の「オーガニック栽培用の殺虫・殺菌剤」を使用しています。
ニームという植物の種から採取した油で、虫を寄せ付けにくくする効果(忌避効果)があります
食品由来の成分で出来ている殺虫・殺菌効果の期待されるスプレー
おうちのガーデニングではあまり農薬を使いたくないものですよね。
こういったアイテムを揃えておくことで、色々な植物を健全に育てることができるので、非常におすすめです!
まとめ
いかがでしたか?
本日はキュウリの栽培ポイントについて解説しました。
- キュウリの栽培期間は5~9月まで 生育が速く旺盛な植物
- 苗からの栽培がおすすめ
- 植え付けは鉢(プランター)、地植え どちらでもOK
- 栽培のポイント①「水と肥料を切らさないこと」
- 病害虫の対策も大切(有機資材での対策例あり)
- 栽培のポイント②「つるの管理」(解説あり)
- キュウリは受粉しなくてOK!
キュウリの栽培はつるの誘引に少しコツが要りますが、とても生長が早く、たくさんの実が収穫できるため、育てていてとても楽しい野菜です。
たくさんの実を収穫して夏のガーデニングをエンジョイしましょう。
それでは、また次のお部屋でお会いしましょう。