そんな疑問にお答えする記事です。
皆さんはバーベナという植物をご存じですか?
- 野生では、クマツヅラ科という科に分類される、多年草です
- ガーデニング用の園芸品種がたくさん出ており、春のガーデニングには欠かせない植物です
「とても丈夫で」「花つきも良く」「生育も旺盛」
と、3拍子揃ったとても優秀な子です。
一昔前は単調な花の色が多かったのですが、最近はカラーバリエーションも豊富で、とても使いやすい植物になりました!
さらに、このバーベナは、
- 良い土に植えて
- 適切な水、肥料やりをして
- 花がら摘み、切り戻しをすれば
いつでも購入したてのような状態を簡単にキープすることができます。
バーベナは強い植物です。
初心者の方でも安心して育てることができます!
管理を怠らなければ、次の年も新苗のように花を咲かせてくれます
本日は、そんなバーベナの上手な育て方をご紹介します。
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
植物を長く楽しむコツは、ずばり
「しっかりメンテナンスをすること!」
これに尽きます。
他の植物の管理にも共通するテクニックがたくさんありますので、バーベナを育てていなくても、確認の意味でご覧いただけると嬉しいです。
- 植え付けは市販の園芸用培土でOK
- もう少し頑張れる方はオリジナル用土を準備してみよう
- 水やりはそこまでシビアではない
- 「乾かしすぎ」、「やりすぎ」には注意
- 肥料は常に効かせた状態をキープ
- 緩効性肥料を上手に使おう
- ここが重要① 花がらをきっちり摘む
- ここが重要② 8割の花が終わったら大きく切り戻し
順番に解説していきます。
バーベナの植え付け
購入した多くのバーベナは小さなビニールポットに入っている状態だと思います。
これをお気に入りの鉢に植えていきます。
鉢と市販の園芸用培土を準備して、植え付けていきましょう
初心者の方におすすめの用土は、最初から化成肥料が入っている園芸用土です。
ハイポネックスの用土はマグアンプという緩効性肥料がはじめから混合されています。
緩効性肥料は、肥料の効果がじわじわ長続きするタイプの肥料です
ガーデニングに少し慣れている方は、水はけや通気性の良い土を自分で作ってみるのもおすすめです。
- 赤玉土(小粒)
- 腐葉土
この2種類の土を(7:3)の割合で配合するだけで、園芸の世界でプロも使っているオリジナルの用土が簡単に作れます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
配合する土の種類を変えたり、土の配合比を変えることで、水の抜けやすさや通気性が大きく変わります。
同じ条件で育てた植物も、土が違うだけで全く姿が変わることもあります。
私は植物や環境に合わせて土の組成を考えるのが好きで、
土の組成を考えて、思い通りの生長をしているときの植物を見るのが楽しみです
という、マニアックな話でした。
「土づくり」もガーデニングの沼の一つかなと思っています。
話を戻します。
- 苗を植え付けるときに鉢に土を入れる量は、鉢全体の8割までにしましょう
- 残りの2割の空間を「ウォータースペース」と呼んでいます
ウォータースペースとは、水やりをしたときに、水が鉢の下に抜けきるまでに一時的に停滞する大切なスペースです。
ウォータースペースを十分に確保しないと、水やりをしたときに、水が鉢底まで十分に行きわたらず、植物が健全に育ちません
どの植物を植えるときにも共通するテクニックなので、ぜひ覚えておきましょう。
最後に肥料を置いて、植え付けは完了です。
肥料は置いておくだけでじわじわ効果が続く「緩効性肥料」が手軽でおすすめです
肥料について分からない・詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
これで植え付けまではバッチリです。
バーベナの水やり
バーベナは過湿や乾燥にある程度強い植物です。
バーベナの「水管理」については、正しい水やりをしていれば、特段気を付けることはありません。
常に鉢の中を水でビチャビチャにしてしまったり
逆にカラカラにしてしまったり
こういったことがなければ、バーベナは健全に生長します。
質の良い市販の園芸用培土やご紹介したオリジナル用土を使えば、鉢の中の水環境は自然と良くなります
良い土を使って、まずは植物が健全に育つ循環をつくりましょう。
バーベナの肥料やり
ガーデニングで花を育てるとき、肥料は必須アイテムです
植物は花を咲かせるときに多くのエネルギーを必要とします。
園芸植物はとても多くの花をつけるように品種改良されています
そのため、光合成だけでは生きていくためのエネルギーを到底まかないきれません
野生の草花であれば、花の数が少ないので、ほったらかしでも良いのですが、
人工的に花の数(生殖器官、子どもの数)を増やされた植物は違います。
きれいな花を楽しませてもらっているわけですから、ご飯をあげて、しっかりお世話をしてあげるのが、ガーデナーの務めだと私は考えています
植物を育てているときは、基本的には常に肥料が効いている状態をキープしておくことが大切です。
そこで便利なのが「緩効性肥料」です。
プロミックは使いやすく価格も安いため、緩効性肥料の中では最もおすすめです。
置いておくだけで、肥料成分が徐々に溶けだし、長期間にわたって肥料の効果が継続します
緩効性肥料をベースに使い、花がたくさん咲く時期・満開の時期には液肥などの速効性肥料で「追肥」をしていきましょう。
肥料について分からない・詳しく知りたい方は前項にリンクが貼ってあります。
ここまでお読みいただければ、日常の一般的な管理はカンペキです!
ここが重要①バーベナの花がら摘み
バーベナを植え付けて、前項までの管理をきっちり続ければ、たくさんの花が咲くはずです。
しかし、花を楽しんだ後からがガーデナーの腕の見せどころです!
花が終わった後は必ず「花がら」を摘む習慣をつけましょう。
花がらとは、花が終わり、花びらが散る前後の状態の花を指します。
多くの花は「おしべ」と「めしべ」があり、受粉をします。
花が終わった状態で放置しておくと、やがて実がつき、老化が進んでしまいます
きれいな花を咲かせる時期から、子孫を残すフェーズに突入するわけです。
こうなると、植物は種を充実させるためにエネルギーを使うようになります。
優秀な子孫を残すため、きれいな花を咲かせるどころではありません。
そこで、「花がら摘み」の出番です
こまめに花がらを摘むことで、植物が子孫を残すフェーズに移行するのをストップさせることができます。
これによってエネルギーの浪費が抑えられ、植物が次の花を咲かせることに集中できるようになります。
花がらの取り方は、花が終わったあとの「めしべ」を丸ごと取り除けばOKです
先端の細い園芸用のハサミがあると、細かい作業で重宝します。
先端が太いハサミや、切れ味の悪いハサミを使うと、茎が傷ついてしまい、病気が侵入しやすくなります
花がら摘みを知らなかったorやっていなかった方は、ぜひやってみてください。
ここが重要② バーベナの切り戻し~株の老化をリセットする~
ほとんどの花が咲いて、次のつぼみがない状態になったら、「切り戻し」の出番です
「花がら摘み」をきっちりしていても、株の老化を完全にストップさせることは難しいです。
そこで、株元からバッサリと茎を切る「切り戻し」をすれば、この老化をストップさせるどころか、年齢を巻き戻すことができます!
上の写真の株を切り戻して、老化のリセットをかけました。
切り戻しの方法は、バーベナの株元にある「わき芽」の少し上の位置で茎を切ればOKです
位置はそこまでシビアではありません。
株元の近くでも、少し離れていても次の芽は出てきます。
あまりにも株元に近い場所で切り戻すと、植物が大きく弱ってしまうことがあるので、茎の長さの半分程度に切り戻すと丁度良いと思います。
せっかく育てた株を切ってしまうのはもったいない感じがしますよね?
でも大丈夫です。
老化がリセットされて、すぐにまた若々しい芽が吹いてきて、購入したての株のように、また次々と花が咲いてきます。
まとめ
いかがでしたか?
本日はバーベナの管理方法について解説しました。
- 植え付けは市販の園芸用培土でOK
- もう少し頑張れる方はオリジナル用土を準備してみよう
- 水やりはそこまでシビアではない
- 「乾かしすぎ」、「やりすぎ」には注意
- 肥料は常に効かせた状態をキープ
- 緩効性肥料を上手に使おう
- ここが重要① 花がらをきっちり摘む
- ここが重要② 8割の花が終わったら大きく切り戻し
バーベナを鉢に植え付けてからは、「花がら摘み」と「切り戻し」が主な作業になってきます。
この2つの作業をしないと、花は一度しか咲きそろいません
花が終わったら「花がら摘み」をして、伸びすぎたら「切り戻し」を繰り返すことで、何度も花を楽しむことができます。
実際に私も4~5回の切り戻しをして、何度も購入したてのような花を楽しんでいます。
メンテナンスをすれば、誰でも簡単に同じことができますので、
しっかりメンテナンスをして、長くバーベナを楽しみましょう。
それでは、また次のお部屋でお会いしましょう。