- ラベンダーの株をさらに増やして楽しみたい
- 今育てている株が老化してきたから交換したい
- 伸びすぎた枝をカットしたから挿し木をしてみたい
そんな方におすすめの記事です。
挿し木をする理由は様々ですが、成功すればラベンダーの株を増やすことができます。
これまで挿し木をしたことがない方でも実践できるように記事を書いています。
ぜひ記事を最後までお読みいただき、ご自宅のラベンダーで挿し木にチャレンジしてみてください。
- 挿し穂には先端部分の緑の枝を使う
- 用土は肥料成分の入っていないものを選ぶ
- 発根促進剤を使うと成功率アップ
- 挿し木したあとは容器をビニール袋で覆う
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事柄、これまで数百万本の挿し木を扱ってきた経験を活かして分かりやすく解説します。
ラベンダーの挿し木の手順
ラベンダーの挿し木に使う部分は緑の枝の先端部分です。
ぐにゃぐにゃと曲がる枝ではなく、ピンと立つくらいの硬さの枝が挿し木に向いている枝です。
まずは挿し木をするための植物をカットして「挿し穂」と呼ばれるものを作ります。
「挿し穂」とは、挿し木をするために調整した枝や茎のことを指します
①まずは植物体から枝を長めにカットして採取しましょう
枝を採取したら、水をはったバケツなどに入れて挿し穂が乾かないようにしておきましょう。
②次に余分な葉を取り除きます
植物体からカットしたばかりのラベンダーの茎にはたくさんの葉がついています。
用土に挿す部分に葉がついていると腐敗の原因になるため、下の方の葉は全て取り除きましょう。
③挿し穂を適切な長さ(10cm前後)にカットします
このとき、切り口の断面を斜めにカットして発根させる部分の表面積を大きくします。
(②と③の順番が入れ替わっても問題ありません)
ラベンダーの挿し木に適した時期
ラベンダーは冬期を除いていつでも挿し木ができます。
(夏は避けると書いてある場合がありますが、発根します)
挿し木の適温は20℃前後で、5~10月が適期といえます
特に、空中の湿度が高まる梅雨の時期(6月前後)は最も発根しやすい時期です
夏場に挿し木をする場合の日差しや乾燥には十分注意してください。
挿し木に使う用土
ラベンダーの挿し穂が完成したら、挿し木をするための土を用意します。
挿し木に使う用土は腐敗を防ぐため、必ず清潔な新しい土を使います
ラベンダーの挿し木には「赤玉土」「バーミキュライト」「鹿沼土」「ひゅうが土」などがおすすめです
腐葉土などの有機物が入っているものや、肥料成分が入っている土などは腐敗の原因となるため、使わないようにしましょう。
市販の園芸用培土には初めから肥料が入っている商品が多いため、避けた方が無難です。
お好みの容器・鉢も用意しておきましょう。
上の写真では、バーミキュライトを使用しています。
水はけ、保水性がともに優れているため、挿し木の用土としてはとてもおすすめです。
挿し木の成功率を上げる発根促進剤
ラベンダーの挿し木の成功率をアップさせるために、発根促進剤を使ってみましょう。
発根促進剤は挿し穂の切り口に塗ることで、根を出しやすくさせる薬剤です。
価格が安い割に高い効果が期待できるため、とてもおすすめです
様々な商品がありますが、中でも「ルートン」はコストパフォーマンスが高くおすすめです。
だいたい1本300~500円程度で購入することができます。
私も挿し木をする際は必ず使用しています。
ルートンの使い方と効果
実際にルートンの使い方と効果を解説します。
【ルートンの使い方】
挿し木をする前に、ラベンダーの挿し穂の切り口に白い粉状の薬剤をまんべんなくまぶして使うだけです
特別な作業もなく手間もかからないため、初心者の方でも簡単に使うことができます
【ルートンの効果】
ルートンを使用しない場合に比べて発根率が上がり、発根するまでの期間が短くなる傾向があります。
また、根の量も若干増える傾向があります。
▼ルートンについての情報をまとめた記事を用意しています
ルートン(発根促進剤)は、色々な植物の挿し木に利用できるので、1本持っておくととても便利です。
挿し木が終わったらビニール袋で覆う
- 挿し穂の調整をして
- 用土を準備して
- 発根促進剤を塗ったら
いよいよ挿し木をします。
楊枝や割りばしなどで土に軽く穴を開けて「挿ししろ」を作ってあげると、切り口が傷つくことなくきれいに挿し木ができます。
挿し木が終わったら、容器ごとビニール袋で覆うことをおすすめします
ラベンダーの挿し穂は根が出るまで水を吸い上げる力がほとんどありません。
ほとんどの植物は土に水をあげるだけでは、すぐにしおれてしまいます。
(水に挿しておくだけで発根する植物もあります)
できるだけ植物体の水分を蒸発させないように、「保湿」してあげる必要があります。
ビニール袋で鉢全体を覆ってあげることで、外の空気を遮断して非常に高い湿度の空間を作り出すことができます
ビニール袋を使うことで、挿し木の成功率がグーンと上がります。
園芸の世界では「密閉挿し」という名前で呼ばれるテクニックです。
ぜひ実践してみてください。
挿し木の水やりについては、土にはそこまで多く水やりをする必要はありません。
根は程よく空気を含んでいる土を好みます。
土は水びたしにせず、程よい湿気を保つ程度で十分です。
むしろ、植物体の表面から水を失わないように、挿し穂の葉を常に湿らせておくことが大切です。
葉の表面が乾かないように、ビニール袋で覆いながら霧吹きを使って葉に水をかけてあげると、発根率が高まります。
▼ビニール袋を使った挿し木の方法をまとめた記事も用意していますので、宜しければご覧ください
まとめ
いかがでしたか?
本日は「ラベンダーの挿し木の方法」について解説しました。
- 挿し穂には先端部分の緑の枝を使う
- 用土は肥料成分の入っていないものを選ぶ
- 発根促進剤を使うと成功率アップ
- 挿し木したあとは容器をビニール袋で覆う
ラベンダーは枝も大きく強いため、挿し木に向いているハーブです。
今回ご紹介した方法で挿し木をしていただければ、必ずラベンダーを増やすことができます。
色々なテクニックを使って、挿し木を成功させましょう!
▼ラベンダーはいくつもの種類があります
その中でもフレンチラベンダーは特に育てやすく、きれいな花を咲かせるラベンダーです
お庭にフレンチラベンダーをお迎えしてみませんか?