鉢に植えたローズマリーの根が鉢の中でぐるぐる巻きになっちゃった!
こんな経験、ありませんか?
鉢植えのローズマリーを2,3年植え替えせずに育てているとこのような状態になってしまいます。
これは、鉢と同じ形に根がびっしりと張り巡らされた「根鉢(ねばち)」という状態です
根詰まりを起こしたローズマリーの対処法は、ずばり「植え替え」です。
植え替えの方法は以下の2パターンです。
- 根鉢を崩さずに1サイズ以上大きな鉢に植え替える
- 根鉢を崩して、現在と同等かそれ以上の大きさの鉢に植え替える
根詰まりを起こしたローズマリーは、根の量に対して土の量が少ない状態です
このままでは水や肥料が不足した状態が続き、生育不良を起こしたり、株が枯れてしまったりする場合があります。
この記事では、ローズマリーの根詰まりを解消するための植え替えの方法を解説します。
出来るだけ早く植え替えをして、根詰まりの状態を解消してあげましょう。
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
これまでたくさんのローズマリーを管理してきた経験を活かして分かりやすく解説していきます
根詰まりを起こしたローズマリーを植え替える理由
根詰まりを起こしたローズマリーは「植え替え」をすることで対処します。
そもそも、なぜ根詰まりを起こしたローズマリーを植え替える必要があるのでしょうか?
理由は以下の3つです。
- 根詰まり=鉢の中の根の量が多すぎるため
- 根の量と鉢の中の土の量が釣り合っていないため
- 根の量と供給される水・肥料の量が釣り合っていないため
あなたが現在育てているローズマリーを鉢に植え付けたのは何年前か思い出してみましょう。
当然ですが、ローズマリーの根は植え付けた当時よりも大きく生長しています。
ですが、鉢の大きさは当時と変わっていません
人間の子どもが大きくなり成長期に入っているのに、洋服のサイズが小さいままだったらどうでしょうか?
窮屈なはずです。
これは植物のローズマリーにも同じことが言えます。
根のサイズが大きくなっているのに鉢が小さいままだと、健全な生長ができません
鉢のサイズが小さいと、水や肥料が入る量が限られてしまいます
そのため、根詰まりしたローズマリーに十分な水や肥料を供給することができません
- 鉢を大きくするか…植え替えパターン①
- 根をコンパクトにするか…植え替えパターン②
いずれかのパターンで「根」と「鉢のサイズ」のバランスを整えてあげる必要があります。
それぞれの植え替えの特徴を一緒に見ていきましょう。
植え替えパターン① 鉢の大きさを大きくする
パターン①は最もオーソドックスな植え替えの方法です。
ローズマリーは日々生長して根や枝を伸ばしていきます。
地植えをしていれば、縦横無尽に根を張り巡らせていくことができますが、鉢植えの場合は鉢の大きさ以上に根を伸ばすことはできません。
「根詰まり」は、現在の鉢での生長の限界を迎えたサインです
ローズマリーをさらに生長させるには、根の量に合わせて大きな鉢に植え替える必要があります。
鉢をサイズアップする植え替えの方法
植え替えパターン①では、鉢のサイズを1~2サイズ大きくして植え替えを行います。
そのため、基本的には根を大きくメンテナンスする必要はありません。
とはいえ、「根詰まり」を起こした状態=「根鉢」のまま植え替えてしまうと、植え替え後に根が生長しません。
根をある程度ほぐしてから植え替えることをおすすめします
根詰まりを起こしたローズマリーの根は鉢の形に固まってしまっていて、素手ではなかなか根をほぐすことができません
そこで、「忍者クマデ」をおすすめします。
この「忍者クマデ」の爪を根の中に入れ、勢いよく下方向に動かすことで根がほぐれ、中の土がかき出されます。
これを何度か繰り返していくと根が柔らかくほぐれ、古くなって機能していない根も取り除くことが出来ます
根をほぐし終わったら、いよいよ植え替えです。
ローズマリーは過湿が苦手なため、鉢に植えるときは鉢底石を敷いて、底に水がたまらないようにしましょう。
あらかじめネットに入っているタイプの鉢底石は、設置も片付けも便利で、私もよく利用しています。
植え替えに使う用土は
・市販のハーブの土
・自分で配合した土
いずれかを用います。
市販のハーブの土でおすすめなのはプロトリーフの「ハーブの土」です。
この土は水はけが非常に良く、ローズマリー、ラベンダー、タイムなどの過湿が苦手なハーブの栽培に向いている用土です
自分で土を配合する場合は
赤玉土:腐葉土:軽石=6:3:1の割合での配合がおすすめです。
軽石とは、ひゅうが土、パーライト、ゼオライトなどを指します。
園芸の世界で赤玉土:腐葉土=7:3の配合は「万能の土」と呼ばれ、オールマイティに使える用土です
個別に土を購入するのは少々面倒ですが、オールマイティの土をベースに配合の割合を変えることで、それぞれの植物に最適な土を作り出すことができます。
私は、基本的にこの3種類の土をベースに自分で土を配合して様々な植物を育てています。
▼ローズマリーの土作りをもっと知りたい方はこちらの記事もご覧ください
鉢底石を入れて、土の準備ができたら、先ほど根をほぐしたローズマリーの株を鉢に植え付ければ、植え替えは完了です。
植え替えパターン② 根の量を減らして同じ大きさの鉢に植え替える
パターン②については、これ以上ローズマリーの株を大きくしたくない方向けの管理方法です。
お庭の大きさによってあなたが目指す「理想のローズマリー」の姿があるはずです。
ローズマリーの株の大きさは鉢の大きさに比例します
ローズマリーは鉢を大きくすればするほど根が生長し、大きな株になっていきます
一方、鉢の大きさを変えなければ株はほとんど大きくなることはありません。
この性質を利用すれば、ローズマリーの株が理想の大きさになった時点で鉢の大きさを固定してしまえば、現在のローズマリーの株の姿を維持することができます。
ですが、問題が1点あります。
それは、根が鉢の中でパンパンになるほどに伸びており、このままでは同じ鉢に植え替えできない点です。
この状態がいわゆる「根詰まり」となります
同じサイズの鉢に植え替えるためには、根のボリュームを少し小さくする必要があります。
根のサイズを小さくする植え替えがパターン②の植え替えとなります
根のサイズを小さくする植え替え方法
パターン②では、根のボリュームを小さくして、現在の鉢と同じ大きさの鉢に植え替えます。
ただし、「根詰まり」を解消するために、根の量を少しだけ減らしてから植え替えを行います。
パターン①と同様に「忍者クマデ」を使って、根詰まりした根をほぐします。
根をほぐした状態で元の鉢に入りそうなら、そのまま根のメンテナンスをせずにパターン①と同じ方法で元の大きさの鉢に植え替えます
根のボリュームが多すぎる場合は、剪定バサミなどを使って、根を4分の3程度のボリュームまでカットします。
できるだけ白く新しい根を残し、茶色く古い根を優先してカットするようにすることがポイントです
ボリュームダウンしたら、パターン①と同じ方法で植え替えて終了です。
重要:植え替えの時期について
ローズマリーの植え替えは必ず春または秋に行うようにすることがポイントです。
根のメンテナンスを伴う作業は、夏の暑さや冬の寒さなど、過酷な環境で行うことはNGです。
植え替えは必ず春や秋のマイルドな時期に行いましょう
まとめ
いかがでしたか?
本日はローズマリーが根詰まりしたときの対処法を解説しました。
- ローズマリーが根詰まりしたときの対処法は「植え替え」
- 根詰まりしたローズマリーの植え替えは2パターン
- 根をほぐしてに1サイズ以上大きな鉢に植え替える
- 根をカットして、現在と同等かそれ以上の大きさの鉢に植え替える
- 植え替えは必ず春か秋に行う
ローズマリーを鉢で育てていると、2~3年に1回は鉢の中が根でいっぱいの状態(根詰まり)になってしまいます。
鉢で管理する以上、植え替えは必須の作業になります。
元気なローズマリーを維持できるように定期的に植え替えを行いましょう。
▼ローズマリーの植え替えについて、より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
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