ラベンダーの土は何がいい?市販のおすすめと配合・酸度調整をプロが解説【鉢植え・地植え】
- ラベンダーにおすすめの土を知りたい
- 自分で土作りをしてハーブを栽培してみたい
そんな方におすすめの記事です。
ラベンダーは多くのハーブの中でも、とても湿気に弱いタイプのハーブです。
仕事柄、多くの方から「ラベンダーの栽培がうまくいかない」というお声を頂戴します。
そのほとんどの原因が過湿によるムレや根腐れによるものです
質問者さんの中にはラベンダーが湿気に弱いことをご存じの方も多く、「ちゃんと水やりを控えていたのに枯れてしまった」という方もいらっしゃいます。
- 水のやり過ぎで枯れる
- 水を控えても枯れる
何やら矛盾しているように感じますが、これには理由があります。
確かに、ラベンダーは湿気が多い環境が苦手です。
しかし、水やりを控え過ぎたことにより根が乾いてしまうと、根は大きなダメージを負ってしまいます。
一度損傷した根は水を上手く吸い上げられず、結果的にラベンダーが枯れてしまうというケースが非常に多いのです。
水の控え過ぎによる水切れでしおれてしまったラベンダーをたくさん見てきました
これまで多くのラベンダーを栽培してきましたが、「土が乾くまで水やりを控える」という発想に固執する必要はないと感じています。
それよりも、「毎日水やりしても、翌日にはしっかりと乾くような土に植える」ことがラベンダーの栽培には重要なことであると考えています。
これまでの栽培経験上、毎日のように水やりしてもサッと水が抜けてくれるような土にラベンダーを植えてあげれば、上手に栽培できます
本日はそんなラベンダーと相性の良い土の配合方法と水やりの方法について解説していきます。
- 市販の土なら「ラベンダー用」や「ハーブ用」の水はけの良い土
- 自分で作るなら赤玉土7:腐葉土3に軽石を1〜1.5割(レシピあり)
- ラベンダーは中性〜弱アルカリ性の土を好む。苦土石灰で酸度を調整
- 水はけの良い土を配合すればたっぷり水やりをしてもOK
- 土の乾かしすぎは根を傷めるのでNG
- 肥料を使って健全な株を育てることも重要
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事と趣味の両面から植物を扱っている経験を活かして詳しく解説していきます!
ラベンダー栽培に適した土とは?

ラベンダーは過湿に弱いハーブです。
水やりをした後、いつまでも土に水が残っているような状態はラベンダーにとってストレスになります。
つまり、ラベンダーに適した土とは、「水が残らない土」=「水はけの良い土」ということになります。
そしてもう1つ、ラベンダーの土選びで大切なのが土の酸度(pH)です。
ラベンダーは地中海沿岸の、石灰分を含む乾いた土地が原産のハーブです。中性〜弱アルカリ性(pH6.5〜7.5くらい)の土を好み、酸性の土では根の張りが悪く、生育が鈍くなります。
日本の土や雨は酸性に傾きやすく、園芸でよく使う赤玉土や腐葉土も弱酸性です。そのため、ラベンダーの土には苦土石灰を少し混ぜて、酸度を調整してあげましょう(具体的な量は、配合方法の項で解説します)。
ラベンダーは、ハーブの中でも特に「酸性の土」と「蒸れ」が苦手です。
水はけと酸度、この2つを押さえておけば、土選びで失敗することはほとんどありません。
市販の土なら「ラベンダー用」「ハーブ用」がおすすめ
水はけの良い土を用意する方法は2パターンあります。
- あらかじめ配合されている土を購入する
- 自分で土を配合する
ホームセンターやネット通販などで土を購入する場合は、いくつかの土がブレンドされているものを購入しましょう。
ラベンダーのような水はけの良い土を好むハーブには、プロトリーフ社の「ハーブの土」がおすすめです
この土は、通常の土に比べて水はけがとても良いため、水やりをしてもサッと水が抜けてくれます。
この土を使えば、水のやり過ぎが原因でラベンダーが枯れることはまずありません
価格は少し高めですが、十分に価値のある用土です。
購入した土を使う方はこれで上手にラベンダーを育てることができるはずです。
このほか、園芸店やホームセンターでは「ラベンダーの土」「ラベンダー・ハーブの培養土」といった専用の土も売られています。ラベンダーの好む弱アルカリ性に酸度が調整されているものが多いので、そのまま使えて手軽です。
袋に「酸度調整済み」「弱アルカリ性」と書かれていれば、石灰を足さずにそのまま植え付けられます!
草花用の培養土を使うときは軽石と苦土石灰を足す
専用の土が手に入らないときは、草花用の培養土でも育てられます。ただ、そのままではラベンダーには水持ちが良すぎることが多いので、軽石やパーライトを1〜2割混ぜて水はけを良くしましょう。
酸度が調整されていない培養土の場合は、苦土石灰を土1Lあたり1〜2gほど混ぜておくと安心です。
ラベンダーの土の代用になる土
ラベンダー用やハーブ用の土がないときは、次の土でも代用できます。
- 多肉植物・サボテンの土:水はけがとても良く、ラベンダーにも使いやすい土です。肥料分が少ないものが多いので、緩効性の肥料を少し足しましょう
- 草花用の培養土+軽石+苦土石灰:上で紹介した方法です
- 赤玉土+軽石:水はけは良いものの、肥料分がほとんどないので、肥料を足して使います
ラベンダーに向かない土
- 野菜用の土:肥料分が多く、水持ちも良いものが多いため、ラベンダーには不向きです
- 鹿沼土やピートモスが主体の土:酸性が強いため、ラベンダーの好む土とは反対です(酸度調整済みのものを除く)
- 水持ちを重視した土(「保水性が高い」などと書かれた土):鉢の中が湿った状態が続き、蒸れや根腐れの原因になります
ブルーベリーの土のような「酸性の土」は、ラベンダーとは真逆の性質なので気をつけてくださいね!
次の項では、自分で土を配合するときの考え方や具体的な方法を解説していきます。
ラベンダーに適した土の配合方法

ハーブにはラベンダーをはじめとする過湿に弱い植物が多く存在します。
こういった植物を他の草花と同じ土で育てるのはNGです
「どんな植物も同じ土に植えて、水やりの仕方で調節する」という考え方ではなく、
「それぞれの植物に合った土を使って、水やりは出来るだけ一定に」してあげる方が結果的に管理が楽で植物の生育も圧倒的に良くなります。
多くの方がそう感じると思いますし、現実的ではありません。
そこで…
- まずはどんな植物にもオールマイティーに使える鉢植え用の土を作りましょう
- 今回のラベンダーはこのオールマイティーな土に1つだけ別の土(軽石)を足した「水はけの良い土」に植え付けて管理します
地植えで栽培される方も、お使いの土の中に軽石を混ぜ込むことで水はけを大幅に改善することができます。
赤玉土と腐葉土を配合

まずは様々な植物に使える園芸の基本の土を作っていきます。
用意するのは「赤玉土(小粒)」と「腐葉土」という土です
この2つの土を7:3の割合で配合することで、園芸の世界ではプロも使用する非常に有名な万能の土が完成します。
水はけ(排水性)・水持ち(保水性)のバランスが良く、ほとんどの植物はこの土で問題なく栽培できます
また、それぞれの土は単価も安く、同量の園芸用培土を買うのとコスト的には変わりません。
これでベースになる土は完成しました。
万能の土に小さな軽石を配合して排水性アップ

ラベンダーのように湿気が苦手な植物は、先ほど完成した万能の土に軽石を足して、水はけを良くした土に植え付けるのがおすすめです。
- 【万能の土】+【軽石】=ラベンダーに最適な土
【軽石】は、パーライト、ゼオライト、ボラ土(ひゅうが土)などがおすすめです。
いずれかの軽石を万能の土に少量混ぜます(10~15%くらい)。
これで水はけの大幅な改善が期待できます。
この土を使えば、たくさん水やりをしてもサッと水が抜けてくれるので、鉢の中が過湿になることはありません。
また、鉢の中の土が乾くまで無理に水やりを控える必要もないため、管理がとても楽になり、ラベンダーの根に負担がかかる心配もありません。
苦土石灰を少し混ぜて酸度を調整
赤玉土と腐葉土を配合した土は弱酸性なので、ラベンダー用にはもうひと手間、苦土石灰を混ぜて中性〜弱アルカリ性に近づけます。
苦土石灰の目安:配合した土1Lあたり1〜2g(10Lなら10〜20g)
苦土石灰は効き目がおだやかなので、鉢植えの土に混ぜる場合は、混ぜてすぐに植え付けても問題ありません。入れすぎると今度はアルカリ性に傾きすぎるので、目安の量を守りましょう。
【赤玉土7:腐葉土3】+【軽石】+【苦土石灰を少し】。
これが、ラベンダーを鉢植えで育てるときのおすすめの配合です!
鉢の大きさ別・土の量の目安
鉢1つ分に必要な土の量の目安です。ポット苗(3〜3.5号)を植えるなら、ひと回り〜ふた回り大きい5〜6号鉢がちょうど良い大きさです。
| 鉢の大きさ | 土の量 | 赤玉土(小粒) | 腐葉土 | 軽石 |
|---|---|---|---|---|
| 5号(15cm) | 約1.3L | 約0.8L | 約0.35L | 約0.15L |
| 6号(18cm) | 約2.2L | 約1.35L | 約0.6L | 約0.25L |
| 7号(21cm) | 約3.5L | 約2.1L | 約0.9L | 約0.5L |
| 8号(24cm) | 約5L | 約3L | 約1.3L | 約0.7L |
苦土石灰は、5号鉢なら約2g、6号鉢なら約3g、7号鉢なら約5g、8号鉢なら約7gが目安です。
※鉢の形や鉢底石の量によって変わるので、少し多めに用意しておくと安心です。
鉢植えと地植えの土の違い
鉢植えの場合
鉢植えは、ここまでご紹介した【赤玉土+腐葉土+軽石+苦土石灰】の土か、市販のラベンダー用・ハーブ用の土に植え付けます。鉢底には鉢底石を入れて、水がスムーズに抜けるようにしておきましょう。
鉢は、通気性が良く乾きやすい素焼き鉢もおすすめです。梅雨から夏の蒸れ対策になります。
地植えの場合
地植えは、日当たりと風通し、水はけの良い場所を選びます。植え穴(直径・深さとも30〜40cmくらい)を掘り、掘り上げた土に腐葉土を2〜3割、軽石を1〜2割ほど混ぜてから植え戻します。
- 植え付けの1〜2週間前に、苦土石灰を混ぜて酸度を調整しておく(目安:土1Lあたり1〜2g)
- 水はけが悪い場所や、雨のあとに水たまりができる場所は、周りより20〜30cmほど土を盛って高く植える
- 株元に軽石や砂利を敷いておくと、雨の泥はねや、株元の蒸れを防げる
ラベンダーが夏に枯れてしまう原因の多くは「蒸れ」です。
地植えでは、植え付けのときの水はけの良い土作りと高植えが、夏越しの成功を大きく左右します。
ラベンダーの中でも、イングリッシュラベンダーは特に高温多湿が苦手です。暑さや蒸れに比較的強いフレンチラベンダーは、初めての方にも育てやすい品種です(フレンチラベンダーの育て方)。
植え替え・挿し木のときの土
植え替えのときは、新しい土を使いましょう。古い土は粒が崩れて水はけが悪くなっていたり、酸性に傾いていたりすることがあります。
植え替えの時期や手順は、ラベンダーの植え替えの記事で詳しく解説しています。挿し木には、肥料分を含まない清潔な土(赤玉土の小粒や、挿し木・種まき用の土)を使います。詳しくはラベンダーの挿し木の方法をご覧ください。
植え替えと挿し木は、それぞれ詳しい記事を用意しているので、あわせて読んでみてください!
水はけの良い土を配合すれば水やりはカンタン

水はけの良い土さえ配合できれば、ラベンダーの栽培は無理に水やりを控える必要はありません。
軽石を入れたおかげで、適度にすき間ができる構造になっていて、排水性と通気性の良い状態が保たれています。
また、土の隙間から空気が入ると、充実した根が張り、地上部も旺盛に生長していきます。
水はけの良い土を使えば、水やりの量を増やしても不要な水は下から抜け落ちていきますので、鉢の下から水が出てくるまでしっかりと水やりすることを心がけましょう
中途半端な水やりをすると、鉢全体に水が行きわたらず、根が乾いてしまう部分が出てきます。
一度根を乾かしてしまうと、根が損傷し水を吸い上げる力が弱まるため、結果的にラベンダーが枯れてしまうことにつながりますので、水やりの量を控えることは避けましょう。
水はけの良い土を配合して、しっかりと水やりをするのがラベンダーの上手な栽培のポイントです。
「乾かし気味に育てる」と「水を控える」は別物です。
水はけの良い土なら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えて大丈夫です!
良い土に肥料を足してラベンダーを育てる

土を配合し、水を与えるだけではラベンダーは元気な株に生長しません。
肥料を与えることで、光合成だけでは不足するエネルギーを補うことができます。
- 鉢の中に固形肥料を置いておく
- 定期的に液体肥料を与える
より良いラベンダーを育てるためには、上手に肥料を使っていきましょう。
ただし、ラベンダーはやせ気味の土でも育つハーブなので、肥料は控えめで十分です。肥料が多すぎると、茎ばかりが伸びて花付きが悪くなったり、香りが弱くなったりします。
液体肥料を使う場合は、ハイポネックスなどの市販の液体肥料を、製品に書かれた倍率に薄めて使いましょう。
肥料は「薄く・少しずつ」が基本です。真夏と真冬は生育がゆるやかになるので、肥料はお休みしましょう。
おすすめの土で育てても枯れてしまうときは
ここまでご紹介した土を使っていても、ラベンダーが枯れてしまうことがあります。
その場合は、土以外に原因があるかもしれません。私たちの経験上、考えられる原因は大きく2つです。
原因① 梅雨や夏の高温多湿
ラベンダーは高温多湿に弱いハーブです。梅雨の湿度が高い時期や、気温の高い夏場は、水はけの良い土に植えていても、株が蒸れて枯れてしまうことがあります。
この場合は、土ではなく、梅雨や夏の環境による原因である可能性が高いと考えられます。
▼高温多湿の時期に枯れてしまうときの対策は、こちらの記事で解説しています。
原因② 老化による木質化
ラベンダーは年数がたつと、株元から茎が木のように硬くなる「木質化」が進みます。木質化が進んだ株は老化しているため、土に問題がなくても、少しずつ枯れが進んでいくことがあります。
▼木質化したラベンダーの対処法(剪定・挿し木)は、こちらの記事で詳しく解説しています。
土を見直しても調子が戻らないときは、季節の環境や株の年齢にも目を向けてみてください。
どちらも対策があるので、あきらめずに試してみてくださいね!
ラベンダーの土のよくある質問
ラベンダーは普通の培養土でも育つ?
育てられます。ただ、一般的な培養土は水持ちが良く、酸度も調整されていないことが多いので、軽石を1〜2割と苦土石灰を少し混ぜてから使うと、ラベンダーが育ちやすい土になります。
ラベンダーの鉢植えは何号の鉢がいい?
ポット苗(3〜3.5号)を植えるなら、5〜6号鉢が目安です。大きすぎる鉢は土が乾きにくく、蒸れの原因になるので、ひと回りずつ大きくしていきましょう。
100均(ダイソーなど)の土でも育てられる?
育てられます。ただ、粒が細かく水持ちの良い土が多いので、軽石やパーライトを1〜2割と苦土石灰を少し混ぜてから使いましょう。
植え替えのとき、古い土は使い回せる?
ラベンダーの植え替えには、新しい土をおすすめします。古い土は水はけが悪くなっていたり、酸性に傾いていたり、病害虫が残っていたりすることがあります。
まとめ

いかがでしたか?
本日はラベンダーに適した土の配合の方法と、それに合わせた水のやり方について解説しました。
- ラベンダーに適した土の配合は【赤玉土+腐葉土+軽石】
- ラベンダーは中性〜弱アルカリ性の土を好むので、苦土石灰で酸度を調整
- 市販なら「ラベンダー用」「ハーブ用」の土。代用なら多肉植物の土なども使える
- 良い土でも枯れるときは、梅雨や夏の高温多湿や老化による木質化が原因のことも
- 地植えの場合は軽石を混ぜ込むことで水はけが良くなる
- 良い土を配合できれば、水やりを控えなくてもOK
- 水の控えすぎは根を傷めるのでNG
- 肥料を使って健全な株を育てることも重要
ラベンダーは「水」にデリケートな植物です。
- 水のやり過ぎによる根腐れ
- 水の控えすぎによる根の損傷
いずれもラベンダーが枯れる原因となってしまいます。
しかし、これらは水はけの良い土を配合することで解決が可能です。
水はけの良い土を配合すれば、たっぷりと水やりをしても余分な水が土の隙間から抜け落ちていくため、無理に水を控える必要はありません
ラベンダーに最適な土を配合して、元気なラベンダーを育てましょう。
本日ご紹介した「ラベンダー栽培におすすめの土」はこちら▼
プロトリーフの「ハーブの土」は水はけが良く、ラベンダー栽培に最適な土といえます。
ラベンダーの土で困ったら、この土を使ってみてください。
自分で水はけの良い土を作る方法もあります
土づくりはご自宅のガーデンの環境に合わせて自分で土の配合を変えられるのがメリットです。
【万能の土】+【軽石】=ラベンダーに最適な土
興味のある方は、この記事を読んでまずは「万能の土」を作ってみましょう。
▼ラベンダーはいくつもの種類があります
その中でもフレンチラベンダーは特に育てやすく、きれいな花を咲かせるラベンダーです
お庭にフレンチラベンダーをお迎えしてみませんか?
栽培のポイントをおさえてラベンダー栽培を楽しみましょう!
それでは、また次の記事でお会いしましょう。







そんなこと言われても、1つ1つの植物に違う土を用意するのなんてムリ!