- 育てているローズマリーがちっとも大きくならない
- どうすれば立派な株になるのか教えて欲しい
ローズマリーを育てている方からこの質問をよくいただきます。
結論から申し上げれば、ローズマリーが育たない原因は主に3つあります。
- 土がローズマリーに適していない(水はけが悪い)
- 肥料成分が不足している
- 光が足りていない
大きな株のローズマリーは強い植物で、環境さえ合っていれば、ほったらかしでもグングンと生長します。
一度大きな株に育ってしまえば、比較的どんな環境でも適応するのがローズマリーの長所です
しかしながら、苗が小さいうちは、環境が合わないと、成長がピタッと止まってしまうという特性があります。
この記事では、ローズマリーが大きくならない3つの原因と、それぞれの対処法をご紹介していきます。
ローズマリーが大きくならない原因は主に3つ
- 土の水はけが悪い
- 市販のハーブの土、または自分で配合した水はけの良い土に植え替える
- 肥料成分が不足している
- 効果が長い期間ゆっくりと続く「緩効性肥料」がおすすめ
- 光が不足している
- 日当たりが良い環境に移動させる
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
原因① 水はけの良い土を使っていない
ローズマリーが大きくならない原因として最も多いのが、水はけが悪い環境でローズマリーを育てているパターンです。
「ローズマリーが大きくならない」とご相談をいただく方のうち、80%くらいの方がこの原因に当てはまります
早速ですが、あなたが育てているローズマリーが大きくならない原因を特定するために、育てているローズマリーの株を掘り上げ、根の状態を見てみましょう
- 鉢で栽培している方は、上の写真のように鉢から株を抜いてみましょう
- 地植えの方は移植ごてやスコップなどで株を掘り上げてみましょう
根の状態を確認してみて、根がほとんど出ていない、あるいは根が黒ずんでいる場合は、土の中が過湿状態になっているサインです。
植物は「地上の株の大きさ」と「地下の根の量」が比例関係にあります
根が伸びていない=地上部の枝や葉も生長しないということになります
ローズマリーは過湿が苦手な植物です。
水はけが悪い土でローズマリーを栽培すると、根が伸びないどころか、ひどい場合には根が腐敗してしまうこともあります。
根を確認して、今回のケースに該当していた場合、すぐに水はけの良い土に植え替えることをおすすめします。
水はけの良い土を準備する
水はけの良い土を準備する方法は次の2通りです。
- 市販のハーブの土を購入する
- 自分で水はけの良い土を配合する
市販のハーブの土については、プロトリーフの「ハーブの土」がおすすめです。
この用土は、あらかじめ数種類の水はけの良い土がブレンドされています。
ローズマリーをはじめとする過湿が苦手なハーブに特化しているため、市販の用土を購入するならこの土をおすすめします。
自分で土を配合する場合は次の3種類の土をブレンドすると、水はけの良い土が出来上がります。
赤玉土:腐葉土:軽石=6:2:2
軽石とは、ひゅうが土、パーライト、ゼオライトなどの硬くて粒の小さな石を指します。
自分で土を配合するメリットは、他の植物にも応用できる点です。
赤玉土:腐葉土=7:3で配合した土は「万能の土」と呼ばれ、様々な植物に使える用土です
配合の割合を変えれば、今回のローズマリーのように水はけの量を調節することもできます
ガーデニングで色々な植物を栽培している方は、この機会に自分で土をブレンドしてみるのも良いかもしれません。
土のブレンドの興味のある方はこちらの記事がおすすめです
水はけの良い土に植え替える
水はけの良い土を手に入れたら、植え替えを行います。
鉢植えをする方は、水はけの改善と根腐れを防止するために、鉢底石を入れましょう。
あらかじめ鉢底石がネットに入っているタイプは、簡単に出し入れができて作業性が良くおすすめです。
鉢底石を入れたら、ローズマリーを鉢に入れ、土を鉢の八分目の高さまで入れましょう。
残りの2割の空間は「ウォータースペース」といって、水やりをしたときに一時的に水をためておくための大切な空間です。
これで鉢の植え替えは完了です。
地植えの方は、植え付ける周囲の土を水はけの良い土に交換して植え替えるだけでOKです。
この状態でしばらく栽培を続けて様子を見てみましょう。
植物は土が乾いてくると、水のある場所を求めて根を伸ばす性質があります。
いつも水があれば良いというわけではなく、乾きを演出する時間も大切なのです。
水やりをした後に、根の周りの水がきちんと排水されるようになれば、必ず白くて新しい根が伸びてきます。
水はけの良い土を使っていれば、水やりの量を控える必要はありません
乾いたらしっかりと水やりをして生長の様子を見守りましょう。
原因② 肥料成分が不足している
ローズマリーが大きくならない原因の2つ目は、生長に必要な肥料成分が足りていないケースです。
土に肥料が全く入っていない場合、ローズマリーは新しい枝や葉を出す力がありません。
水だけでは生きていくのがやっとで、株を大きくするエネルギーが不足しています
株を生長させるために、肥料を与えていきましょう。
肥料の中で最も即効性が高いのは、液肥です。
「しばらく肥料をあげていなかった!」
という方は、手始めにすぐに効果を発揮する液肥を与えましょう。
液肥の中でもハイポネックスは肥料組成のバランスも良く、コストパフォーマンスに優れています。
「ちょっといい液肥を使ってみたい」
という方は、ペンタガーデンという液肥がおすすめです。
この液肥にはアミノレブリン酸(ALA)という植物の生長に大切な成分が入っているのが特徴です。
その他の微量要素も入っているスキがない液肥です。
私も家のガーデニングにはこの液肥を使用しています。
液肥と並行して、緩効性肥料を与えておきましょう。
プロミックは、水やりのたびに少しずつ肥料成分が溶け出し、ゆっくりと長い期間効果が続きます。
この状態で水やりをして、植物が元気を取り戻すのを待ちましょう。
原因③ 日当たりが不足している
3つ目の原因は、日当たりの不足です。
ローズマリーの幼い株は、生長にある程度の日射が必要です。
日当たりが悪い場所で小さな苗を育てていると、新芽が出づらくなかなか大きな株になりません
日当たりが良い場所に鉢を移動したり、植え替えをしたりして、新芽の生長を促してあげましょう。
ただし、苗が幼いうちの夏場の直射日光は苦手なので、マイルドな日当たりの場所を選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
本日はローズマリーが大きくならないときの原因と対処法を解説しました。
ローズマリーが大きくならない原因は主に3つ
- 土の水はけが悪い
- 市販のハーブの土、または自分で配合した水はけの良い土に植え替える
- 肥料成分が不足している
- 効果が長い期間ゆっくりと続く「緩効性肥料」がおすすめ
- 光が不足している
- 日当たりが良い環境に移動させる
基本的には、3つ全ての対処法を同時進行でお試しいただくのがおすすめです。
3つの条件が揃っていれば、まず間違いなくローズマリーの新芽が動き出すと考えられます。
しかし、
- 育てている株のダメージが大きい
- 小さい苗のまま木質化(木のようになる)が進んでいる
このような場合には、枝を切り戻したり、挿し木をしたりして株をリフレッシュする必要があります。
元気なローズマリーを育ててハーブのある暮らしを楽しみましょう!
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