あなたはローズマリーを育てていて、こんな症状に遭遇したことはありませんか?
ローズマリーの葉に白い粉がついている!?
ローズマリーの葉に白い斑点が出ている…
その株は「うどんこ病」という病気に感染している可能性があります!
うどんこ病とは、植物の世界では有名な病気で、様々な植物が感染します
正体は糸状菌というカビの仲間が葉の表面に付着して広がることで、白い粉=うどん粉のような症状が現れる病気です
かかってしまった株はどうなるの?
病気を治す方法は?
うどんこ病は早期発見、早期治療することで治すことができます。
この記事ではローズマリーにうどんこ病が発生したときの原因や対処法、予防に使えるテクニックなどを解説していきます。
ローズマリーに限らず、他の植物にも応用できる知識をたくさん書いていますので、ぜひ最後までお読みください。
白い粉(斑点)の正体はうどんこ病の可能性大
- うどんこ病はカビの仲間
- 胞子によって増殖する
- 胞子は風や水に乗って伝染する⇒水やり注意!
- 湿度が高いと発生しやすい
治療法は
- 病気の葉を取り除く
- 薬剤を散布する
予防策は
- 水はけの良い土に植える
- 風通しの良い場所で管理する
- 枝を剪定して風通しを良くする
- 日頃から葉に水をかける
- 植物の栽培を仕事として経験している夫婦が解説
- 100種類以上のハーブの栽培を経験
- ガーデニング歴は夫婦ともに20年以上
仕事と趣味の両面から植物を触っている経験を活かして分かりやすく解説していきます。
ローズマリーの葉に白い粉(斑点)を発見⇒うどんこ病の可能性大
育てていたローズマリーに突然白い粉のようなものが付いていたら、「うどんこ病」を疑いましょう。
うどんこ病は一度発生すると凄まじいスピードで広がっていく病気です。
少しでも早めに対処することがうどんこ病の治療のポイントです。
白い粉(斑点)の正体 うどんこ病とは?
まずは「うどんこ病」について整理しておきましょう。
うどんこ病とは、植物の世界では一般的な病気で、様々な植物で発生します。
うどんこ病が発生すると、その名の通り、植物の表面に白い粉(うどん粉)のようなものが付く病気です。
その正体は、糸状菌とよばれるカビの仲間で、胞子を次々と飛ばすことで増殖していきます。
始めは白い斑点くらいの大きさですが、すごいスピードで植物全体に広がり、ひどい場合には植物全体を覆ってしまいます。
うどんこ病の病原菌は1種類ではなく、植物の種類によって様々です。
例えば、カボチャ(ウリ科)に付くうどんこ病の菌とイチゴ(バラ科)に付く菌は違う種類の菌です
異なる種類の植物であれば、うどんこ病がうつることは基本的にありません
うどんこ病が発生したローズマリーは、急に枯れることはありません。
そのまま放置しておくと光合成がうまく出来なくなったり、抵抗力が弱まったりして、徐々に生育が悪くなります
病気を治療せずに放置しておくと、衰弱して枯れてしまうこともあります。
うどんこ病が発生しやすい条件とは?
うどんこ病が発生しやすい条件を確認しておきましょう。
〇気温
菌の種類にもよりますが、15~30℃くらいで活発に増殖します。
〇湿度
湿度は高い方が活発に増殖する傾向があります。
菌の活動適温をみると、うどんこ病は春~秋に発生しやすいことが分かります
また、湿度が高くなる雨上がりや梅雨の時期は特に注意が必要な病気といえます
うどんこ病はどのように増えていく?
では、うどんこ病はどのように増えるのでしょうか?
うどんこ病の病原菌は糸状菌というタイプの菌で、カビの仲間です。
うどんこ病の病原菌は胞子を飛ばすことで増えていきます
胞子は基本的に風に乗って運ばれていきますが、水やりの水によっても伝染します
つまり、うどんこ病が発生した葉にかけた水が他の葉にかかるとうどんこ病は伝染していきます。
うどんこ病を見つけたからといって、不用意に水で洗い流すのは避けましょう。
うどんこ病が発生したローズマリーの治療法
うどんこ病が発生したローズマリーは治療が必要です。
ここでは、うどんこ病を発見したときの2つの対策をご紹介します。
うどんこ病が発生した葉を取り除く
うどんこ病の病原菌は胞子で増えていきます。
病原菌が増えれば増えるほど、胞子はネズミ算式に広がっていきます
これ以上うどんこ病を広げないためには、まず病原菌の密度を下げることがとても大切です
病原菌の密度を下げるために、うどんこ病が発生しているローズマリーの葉を取り除きましょう。
ハサミや手を使って葉や枝を取り除きますが、病原菌の伝染を防ぐため、こまめにアルコールでハサミや手を消毒しながら作業しましょう
農薬を散布する
ローズマリーのうどんこ病に最も効果がある治療法は農薬を散布することです。
治療薬を使ってうどんこ病を早期に治療することで、再び元気なローズマリーを楽しむことができます
市販の農薬でおすすめはベニカXネクストスプレーです。
この中のマンデストロビンという殺菌成分はうどんこ病に高い効果を発揮します。
さらに、このスプレーは様々な害虫に効果のある成分が数種類入っているため、1本で広い範囲の病害虫をカバーしてくれる優れものです
農薬選びに迷ったらこの商品を購入することをおすすめします。
農薬の散布はうどんこ病が発生している葉を取り除いてから!
うどんこ病の密度を下げてから農薬を散布することで、農薬が効きやすく、使用する薬剤の量を減らすこともできます。
農薬が効くのは分かっているけど、やっぱり使うのは抵抗がある…
という方には「ベニカ マイルドスプレー」がおすすめです。
このスプレーは、化学性の殺菌成分を一切含まず、全て食品などから出来ている農薬です。
作用性の強い化学性の農薬より効果は落ちますが、全て天然成分だけで出来ているというのは大きな魅力ではないでしょうか?
お子さんのいるご家庭や有機栽培にチャレンジされている方でも安心して使える商品で、とてもおすすめです
これを散布するだけでも菌の広がる速度はかなり抑えることが出来ると思います。
健全な植物に散布すれば、病気や害虫発生の予防にもなるため、人や環境にやさしく植物にも効果の高い農薬といえます
うどんこ病を予防するためのローズマリーの管理方法
ここからは、うどんこ病の治療が終わったローズマリーが再びうどんこ病にかからないようにする4つの対策をご紹介します。
水はけの良い土に植える
うどんこ病は湿度の高い環境で発生しやすい病気です。
水やりの後いつまでも水がはけない状態は、まわりの湿度が高くなりやすいため、好ましい環境ではありません。
また、ローズマリーは過湿が苦手な植物です。
水はけが悪い環境で栽培していると株が弱り、抵抗力が落ちるため病気にかかりやすい状態になってしまいます。
水はけの良い土を使ってローズマリーを栽培すれば、うどんこ病が発生するリスクを大幅に下げることができます
- 市販の土を購入する場合は、プロトリーフの「ハーブの土」がおすすめです。
水はけがとてもよく、水やりした後もサッと水が抜けていくため、ローズマリーの栽培には相性の良い土です。
- 自分で配合する場合は以下の3つの用土を配合するのがおすすめです。
赤玉土:腐葉土:軽石=6:3:1
軽石は「ひゅうが土」や「パーライト」、「ゼオライト」などが当てはまります。
▼ローズマリーの用土の配合に興味のある方はこちらの記事もおすすめです
風通しの良い場所に置く
空気の流れが悪い場所は湿気がたまりやすく、うどんこ病が発生しやすい環境です。
出来るだけ風通しの良い場所を選んでローズマリーを栽培しましょう。
枝を剪定して風通しを良くする
せっかく風通しの良い場所で栽培していても、枝や葉が混み合っていると、十分に風が通らず、うどんこ病の発生リスクが上がってしまいます。
植物は違いますが、良いサンプルの写真がありました。
たくさんのうどんこ病が出ていますが、発生している箇所は全て上の葉が重なっている部分です。
- 2つの枝が重なり合っている場合は、どちらか一方の枝を切り落として整枝しましょう
- わき芽の数が多すぎる場合も、少し間引きをして、枝や新芽が混み合わない株作りを意識すると、うどんこ病にかかりにくい樹形を作ることができます
葉に水をかける
先ほど、うどんこ病は水やりでも伝染するとお伝えしました。
この記事を隅々までお読みいただいた方は
「葉に水をかける!?矛盾してない!?」と思うかもしれません。
既にうどんこ病が発生している株の葉に水をかけると胞子が拡散してしまい、うどんこ病が増えてしまいます
しかし、うどんこ病の発生前、あるいはごく初期の段階で葉に水をかけると、大幅にうどんこ病の発生・蔓延を防げることが研究で明らかになっています
日頃の水やりのときに葉に水をかけることは、うどんこ病の発生に高い効果があります。
また、ローズマリーに発生するハダニの予防にも効果があるため、水やりのついでに葉に水をかける習慣をつけると良いでしょう
まとめ
いかがでしたか?
本日はローズマリーの葉に白い粉(斑点)=うどんこ病が発生したときの対処法を解説しました。
白い粉(斑点)の正体はうどんこ病の可能性大
- うどんこ病はカビの仲間
- 胞子によって増殖する
- 胞子は風や水に乗って伝染する⇒水やり注意!
- 湿度が高いと発生しやすい
治療法は
- 病気の葉を取り除く
- 薬剤を散布する
予防策は
- 水はけの良い土に植える
- 風通しの良い場所で管理する
- 枝を剪定して風通しを良くする
- 日頃から葉に水をかける
うどんこ病は春や秋の「心地良い」と感じる20℃前後の気温で、雨上がりなどの空気中の湿度が高いときに最も発生しやすい病気です。
はじめは葉に白い粉がわずかに乗っているくらいで、見落としてしまうことが多く、気づいたら植物が「白い粉まみれ」ということも少なくありません
発生したら、できるだけ早い段階で発生した葉を取り除いて、病気の密度を下げてから薬剤を散布する方法が確実でおすすめです。
予防策としては、水はけの良い土を使い、風通しを良くしてうどんこ病が発生しにくい環境を整えてあげることがポイントです。
うどんこ病は、ローズマリーに限らず様々な植物に発生する病気です。
この記事が皆さんのガーデニングのうどんこ病の対策の参考になれば嬉しい限りです。
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